ダイドードリンコ、日東工業 事業構想人材育成の重要性
中期経営計画において、次世代を担う人材の確保・育成を掲げるダイドードリンコ。そして、「ビジネスを進化させる土台を築く」を掲げる日東工業。セミナーでは両者の事業構想人材の育成実践事例を紹介した。
事業構想大学院大学では、2023年11月「人的資本経営における事業構想人材育成の重要性」と題し、セミナーを開催した。11月7日のセミナーでは事業構想大学院大学大阪校にてダイドードリンコが、同15日は同名古屋校にて日東工業が登壇。それぞれ、自社の人材育成について紹介した。7日のセミナーは事業構想大学院大学の小宮信彦特任教授、15日のセミナーでは同岸波宗洋教授がモデレーターを務め、登壇者とトークセッションも実施した。
ダイドードリンコ
エンゲージメントは会社と社員の両想い
ダイドードリンコからの講演者は、取締役執行役員人事総務部長の濱中昭一氏。ダイドードリンコは人材戦略として、2016年から「人事基本理念」を策定。この中で、変革(イノベーション)を非常に重要視している。変革にチャレンジしていく人材を称え、それに伴い、人事戦略や働き方改革など、会社でサポートしていき、自立を促す仕組みづくりに取り組む。
濱中氏は「個の成長が会社の成長につながっていく。しっかり自身が自立してチャレンジし、会社に提供していく。そういう意識づけが非常に重要」と述べる。例えば、社員ひとりひとりの心と体が健康であることで、会社としてもよい成果が得られる。そして会社全体の生産性の向上につなげる取り組みとして、柔軟な働き方とチャレンジを評価し称えるアワードの開催や、大学院派遣などの学習支援を行っている。
さらに濱中氏は「エンゲージメントとは会社は社員の為に、社員は会社の為にという両想いが必須。片思いにならないような制度を整え社員の声を拾いながらよりパフォーマンスを上げることを常に考えています」と話した。
小宮教授とのトークセッションでは、同社人事総務部人財開発グループシニアマネージャーの石原健一朗氏も交え、同社の人事制度の内容や効果などについて詳しい紹介があった。
日東工業の人材戦略の軸
キータレント政策
日東工業からは、人事部担当課長の藤野泰人氏が登壇。藤野氏は事業構想大学院大学名古屋校の修了生でもある。日東工業は、人材戦略の軸として「キータレント政策」に取り組んでいる。経営戦略と人財戦略を紐づけるために、経営戦略を推し進めるキータレントを起点とし、打ち手、投資をしていくという戦略だ。藤野氏は「このキータレント政策を推進していくことが、ひいてはダイバーシティ&インクルージョンや社員エンゲージメントにもつながる」と述べる。キータレント政策には、様々なスキル、経験、人間的素養を管理し、育てていくというタレントマネジメントシステムの構築も含んでいる。
藤野氏は「一歩を踏み出し、新たな挑戦と振り返りを繰り返しながら継続していくことが重要と考える。今回のセミナーを通して、同じ悩みをもつ企業との交流や取り組みを聞いて励みにも参考にもしていきたい」と話した。
岸波教授とのトークセッションでは、「藤野氏は会社にどうコミットしたいか」という藤野氏個人への質問から始まり、同氏が現在感じている人材育成上の課題などを話し合った。
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