まちづくり会社の挑戦 地域共助型の脱炭素・循環型社会へ
東急が掲げる「環境ビジョン2030」と「nexus構想」は、持続可能な地域づくりを目指す挑戦だ。多摩田園都市エリアで進められる新たな郊外まちづくりでは、脱炭素・循環型社会の実現に向け、住民主体の共感と共助を重視。また渋谷ではDAOによるコミュニティ形成も試行している。
東急の目指す
環境ビジョン2030とnexus構想
東急(株)は、交通・不動産・リテール事業を中心に事業展開する「まちづくりの会社」であり、サステナブル重要テーマとして「脱炭素・循環型社会」を掲げ、様々な取り組みを実践してきている。2022年3月には「環境ビジョン2030」を策定し、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様と一緒になって、沿線における脱炭素・循環型社会を目指している。
また、環境と調和する街のコンセプトとして「なにげない日々が、未来をうごかす」を掲げた。環境に良い行動が特別な負担感なく選択でき、誰もが持続可能な社会と地域環境の再生に貢献できるまちづくりが目標となる。
そうした持続可能な地域の実現を目的として、「環境ビジョン2030」の策定翌月である2022年4月に、多摩田園都市エリアにおいて生活者起点での新たな郊外まちづくり「nexus構想」を始動した。この構想では、都市郊外で生活者起点での自由な暮らしを実現するために、住む・学ぶ・働く・遊ぶといった生活が自然や農と融合した「歩きたくなるまち(Walkable Neighborhood)」を掲げ、緑豊かな「田園」と職住近接の「都市」の共存を多摩田園都市エリアで目指すべき姿としてとらえて活動をしてきた。nexusとは「つながり・連鎖」を意味し、駅前から駅の遠いエリアまで、地域に住む方々や地域で活動する方々をつなぎたいという思いを込めている。nexus構想では「農と食」「エネルギー」「モビリティ」「資源循環」「ウェルネス」「教育」の6つのサステナブルテーマで取り組みを推進している。
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