AIが引き出す潜在スキル 年齢や世代を超えて挑戦する社会へ

日米において多様なキャリアを重ね、59歳の時にAIを活用したタレントコラボレーションツールを提供するBeatrustを創業者した原邦雄氏。「ワクワクする気持ち」を原動力とする、年齢や肩書を超えた新しい働き方で日本が豊かになる未来を、はっきりと描いている。

原 邦雄（Beatrust株式会社 共同創業者 & CEO）

米留学で実力主義を目の当たりに
組織と働き方への問題意識の芽生え

原氏のビジネスキャリアは1983年、住友商事からスタートした。MBA取得のため米国コロンビア大学に留学した際、ソロモン・ブラザーズで2ヶ月のインターンを経験。そこで目の当たりにしたのは、終身雇用・年功序列とは対極の世界だった。「年齢や性別に関係なく、成果を上げた人が評価される。『多様性』は大前提で、あえて言葉にすることもない。自分の力でキャリアを切り拓いていく姿勢に感銘を受けました」と原氏は振り返る。

組織のありかた、働き方に対する大きな思考・価値観の転換を経験。それ以降、IT業界にて、多様な人財が実力でしのぎを削り、組織としての力を高めていく、シビアながらダイナミックで刺激的な環境を求めてきた。