総合防災共創イノベーション 石川県での現地視察と構想
総合防災共創イノベーション
石川県での現地視察と構想
事業構想研究所では、2024年5月に「総合防災共創イノベーションプロジェクト研究」を開講した。全国の複数の企業から計12名の研究員が参加し、「防災」をテーマとした新規事業を構想する研究を進めている。研究会では、防災に関わる第一人者や実務家など、多彩なゲスト講師が講義を行い、最先端の知見を聞き、また担当教員の森井理博客員教授とディスカッションを行いながら、最終的には自身の事業構想計画をまとめていく。
11月29日には、現地フィールドリサーチとして、石川県を訪問した。石川県庁では危機対策課の担当者と意見交換し、能登半島地震の際の官民連携や情報統合ツールの導入など、ヒアリングを行った。また、研究員は、自身の構想した新規事業の概要を説明し、県庁職員から貴重な意見をもらう場となった。
その後、県庁危機対策課の協力のもと、能登半島地震の被災地である輪島市を訪問した。朝市火災現場、宅田町の仮設住宅、河原田小学校の避難所を視察し、現地スタッフや避難している住民の悩みや様子を直に聞き、現場の課題を捉える機会となった。
今回の現地フィールドリサーチを経て、研究員は自身の構想をさらに深めていく。所属する企業の経営資源を活かし、防災に寄与できる事業構想計画をまとめ、2025年3月に最終発表を行う。来期も同様のプロジェクト研究を開講する予定だ。
<研究員の声>
市役所から始めるまちづくり
新たな挑戦を模索
市役所の広報広聴課に所属する中で、広報に関わる業務を超えて、市全体に貢献できる事業を考えたいと思い、プロジェクト研究に参加しました。
研究会では、担当教員の広い知見に刺激を受け、また、多様なゲスト講師の講義はこれまで知らなかった興味深い内容で、毎回新鮮な気持ちで参加し、あっという間の9ヶ月でした。同じ研究会の研究員のアイデアや考え、修了生のアドバイスも参考になり、自身の視野が大きく広がりました。
研究会の中で「側道を埋め立てて歩道を拡張する」というプロジェクト事例を聞き、まちづくりにおける発想の転換ができました。これらの気づきから、和歌山市の活性化を考えていき、市役所内の上司や同僚の意見も聞きながら、最終の構想計画を作成しました。今後も、和歌山市の未来を見据えた新たな取り組みを通じて、市全体の発展に寄与していきたいと思います。
事業構想計画
市役所のまちなかへの分散化と
ウォーカブルシティ構想
和歌山市の課題として、和歌山城の集客力があるにもかかわらず周辺の活気が不足していること、また、南海和歌山市駅から和歌山城周辺のまちなかエリア活性化がうまく進んでいない点に注目した。
市内を周遊して楽しめる場所にするためには、恒常的に人通りを増やすことが必要と考え、市役所をまちなかに分散させる構想を提案。職員、市民、業者が、日々まちなかを動くことで、人通りが増加し、市内全体を活性化していく。今後はさらに、観光客、市民にとって魅力的なまちづくりを推進していきたい。
プロジェクト研究
プロジェクト研究は、事業構想大学院大学 修士課程のカリキュラムのエッセンスを活かし、研究参加者の新たな事業構想と事業計画構築を行う1年間の研究会です。
担当教授が1年間を通じて、多彩なゲストを招きつつコーディネートとファシリテーションを行い、研究員の知見を高めながら推進していきます。
プロジェクト研究 概要
研究会:定例研究会(1回4時間、隔週24回開催、共同研究会年6回)等
形式:テーマ型/一社型
目的:新規事業、既存事業の再構築、地域活性などの構想・構想計画構築
定員:10〜15名
主担当教員:事業経験豊富な実務家教員
事業構想セミナー・説明会
セミナー、プロジェクト研究の説明会を実施しています。
事業構想トップセミナー
「ロイヤル再生・成長の本質に迫る、価値の捉え方・生み出し方」
1/21日(火)13:00〜オンライン
(ロイヤルホールディングス 代表取締役会長 菊地唯夫 氏)