日本板硝子 新事業開発で事業ポートフォリオを大胆に変革

2018年に100周年を迎えた日本板硝子(NSGグループ)。2024年4月にスタートした中期経営計画では「4つのD」を戦略の柱に、持続可能な社会の発展に貢献する高付加価値領域での収益拡大を目指していく。同社代表執行役社長兼CEOの細沼宗浩氏に、次の時代へ向けた成長戦略を聞いた。

細沼 宗浩(日本板硝子株式会社 取締役代表執行役社長兼CEO)

3つの領域で事業を展開する
世界最大級のガラスメーカー

1918年の創業から100年以上にわたり、ガラスメーカーとして発展してきた日本板硝子。2006年の英国ピルキントン社買収を機に一気にグローバル化を進め、NSGグループを形成した。現在は世界最大級のガラスメーカーとして、日本のほか欧州・北米・南米・アジアに拠点を置き、100カ国以上でビジネスを展開している。

「2025年3月期から取り組む中期経営計画『2030 Vision: Shift the Phase』では、ガラス素材のメーカーとして、今後もガラスに情熱を持ち、注力し続ける会社であることを改めて打ち出しました。100年の歴史を次の時代へつなげることを意図しています」と社長の細沼宗浩氏は語る。

同社の事業は、建築用ガラス、自動車用ガラス、高機能ガラスの3領域で展開している。建築用ガラスの分野では、この5~10年でソーラーパネル向けのガラス事業が大きく成長。2025年1月には、米国で太陽電池パネル用透明導電膜(TCO)ガラスの生産設備を新設し、稼働を開始した。NSGグループのTCOガラスは独自のオンラインコーティング技術で製造され、強い膜耐久性を持つと同時にコスト競争力のあるガラスを大量生産できることが特徴だ。

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