家電見本市CES2021に見る ヘルスケアビジネスの最前線

1月に開催された世界最大級の家電・テクノロジー見本市「CES2021」では新型コロナ対策をはじめとした最新のヘルスケア技術・サービスが多数披露された。世界で成長が見込まれるヘルステック領域はどこにあるのかを分析する。

2021年1月11日から14日にかけて、世界最大級の家電・テクノロジー見本市「CES2021」が開催された。

今年はコロナ禍の影響を受けて初めて完全オンライン開催となり、出展企業数は1959社と前年から半減したものの、会期中には192のカンファレンスやセッションが行われ、各社が革新的な製品・技術を世界にアピールした。オンライン化により出展のハードルが下がったことで、37カ国から約700ものスタートアップが出展し、日本からはJETROの支援を受けて前年の倍となる51社のスタートアップがCESに出展した。

5Gやモビリティ、ロボット、スマートホーム、次世代エンタテインメントなど幅広い分野の製品・技術が出展されたが、中でも注目を集めたのは、新型コロナ対策を含むヘルスケア領域の技術だ。

新型コロナ対応
消毒ロボやスマートマスクに脚光

新型コロナ対策では、消毒ロボットや症状検知センサー、スマートマスクなどの技術が光った。

消毒ロボットは、学校に通う子どもたちや企業・店舗で働く人たちの健康を守るためのソリューションだ。中国・深セン発のロボットメーカーUBTECHは、紫外線消毒ロボット「ADIBOT UV-C Disinfecting Robots」を発表した。円筒型のこの巨大なロボットは、紫外線照射によって空間全体を消毒し、ホスピタルグレードの消毒を実現するという。自律移動型ロボットの価格は4万ドル。70~100秒で60平方メートルを消毒する。学校やオフィスでの夜間等の利用を見込んでいる。UBTECHは教育やエンタメ分野のヒューマノイドロボットの開発で著名だったが、コロナ禍以降は医療機関支援ロボットや消毒ロボットなどに事業領域を広げている。

UBTECHの紫外線消毒ロボット「ADIBOT」

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