通貨処理機のパイオニア 決済の変化に対応し、海外で攻勢

1918年に創業し、貨幣処理機のリーディングカンパニーとして成長を遂げてきたグローリー。しかし今、キャッシュレスの浸透という環境変化に直面し、事業の変革に迫られている。三和元純社長に今後の成長戦略、顔認証システムやロボットなどの新事業について、話を聞いた。

三和 元純(グローリー 代表取締役社長)

現金とキャッシュレス、
双方のニーズに応える

――三和社長は2019年4月に経営トップに就任され、創業100年を超える企業の舵取りを担っています。

三和 グローリーは1918年(大正7年)に創業し、1950年に国産初の硬貨計数機を開発して当時の大蔵省造幣局へ納めて以来、通貨処理機のメーカーとして歩んできました。金融機関を中心に国内にしっかりとしたマーケット基盤を築いてきましたが、近年は金融機関の店舗の統廃合や削減が進み、状況は変わりつつあります。

こうした変化に対応し、国内においては小売店にレジつり銭機や紙幣硬貨入出金機を提供するなど、リテール市場への展開を拡大しています。また、海外事業にも力を注ぎ、積極投資を続けています。現在、世界100ヵ国以上で製品を販売し、20ヵ国以上に直接販売・メンテナンス拠点があります。

グローリーの紙幣入出金機。窓口業務の効率化などを実現する

――現在、大きな流れとしてキャッシュレス化が進んでいます。

三和 当社もキャッシュレス化やセルフ化に対応した製品を展開していますが、現金決済が完全に無くなるわけではないと考えています。店舗において、現金決済とキャッシュレス決済の両方に対応できなければ、お客様の満足度を高められません。

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