食品包装材の脱プラを率先 新素材スタートアップとの連携で本格化

チルドの加工食品や、非常食、おせちなどを販売している石井食品が、素材スタートアップのTBMと連携。加工食品につきもののプラスチック包装を、石灰石を主原料とする新素材で置き換えることを目指す。脱プラスチックを目指すと共に、コンポスト化できる循環型包装材の開発も視野に入れる。

石井 智康(石井食品代表取締役社長)

石井食品は、チルド製品のミートボールやハンバーグで知られる加工食品メーカーだ。1990年代後半からは、食品添加物を使用しない取組や、トレーサビリティの導入など、安全にこだわった食品を提供する姿勢を打ち出した。最近は、地域の旬の食材を利用した商品づくりに着手している。

食品産業の環境負荷軽減に挑戦

そんな石井食品が、2019年10月に、石灰石を主原料とした新素材LIMEXを開発・生産し、用途開発を進めている企業のTBM(東京都中央区)と協力することを決めた。基本合意を締結し、LIMEXを食品の包装材として活用するために、両社共同で開発を進めていくことになった。

LIMEXは、石灰石と樹脂からなる新素材。TBMでは、その特長の1つとして、生産に必要な水が少ないことを挙げている。1トンの紙を作るのに、水は85トンが必要だが、LIMEXシートでは0.6-0.8トンで済む。世界的な水資源の不足が懸念される中、LIMEXはまず、紙の代替として利用が広まっている。例えば、LIMEX製の名刺を採用した企業は3800社に上る。石井食品でも、2019年7月に、社員の名刺とアニュアルレポートをLIMEXに切り替え済みだ。

次に期待されるのが、プラスチックの代替としてのLIMEXの利用だ。LIMEXをプラスチックの代わりに使用する場合、石灰石が50―80%、樹脂が20-50%という割合になる。樹脂にはバイオプラスチックを用いることもできるため、石油資源の節約につながる。また、製造時に排出する二酸化炭素量も減らせるとTBMでは試算している。

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