2019年12月号
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地域特集 富山県

人口5万人のまちで「TEDx」実現 足元にある価値を世界へつなぐ

川向 正明(HAPPY PROJECT LLC 共同社員、京都造形芸術大学 准教授)

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2016年1月、富山県氷見市で世界的なイベント『TEDxHimi』が開催された。仕掛けたのは、シリコンバレーを経て氷見市に移住した川向正明氏だ。「足元にある素晴らしい文化」を国内外へ発信してきた川向氏は今、教育に力を注ぐ。

川向 正明(HAPPY PROJECT LLC 共同社員 京都造形芸術大学 芸術学部キャラクターデザイン学科 准教授)

日本人が忘れている
足元にある素晴らしい文化

HAPPY PROJECT LLCの川向正明氏は24歳~36歳をアメリカで過ごし、シリコンバレーでベンチャー企業に勤めていた。帰国後、2012年に妻の実家がある石川県七尾市に移住。寒ブリで知られる氷見市は隣町だった。氷見市の観光協会で働くことになった川向氏は、寒ブリの味覚が、地元で受け継がれる「定置網(ていちあみ)漁」によってもたらされていることを知る。

定置網漁は、海中に網を設置して、魚が入ってくるのを待つ。入口が開きっ放しなので、魚の出入りは自由。そのため、魚の8割は逃げてしまう。いかに効率よく大量に獲るかを重視する漁法とは対極にあると言える。しかし、回遊魚であるブリを乱獲してしまったら、持続性が保たれない。その点、定置網漁はエコでサステナブルだ。

「定置網漁は、海と里山の循環のハブとしても機能しています。山の自然が保たれていると、腐葉土を通った地下水が海に流れて、それが豊かな海産物を育む。また、獲った魚の骨や内臓は土に還り、それが山を豊かにする。化学素材が使われる以前は海に設置した定置網は藁や麻などの自然素材であるため、寿命が来れば切って落とす。すると、そこは魚礁になり、魚が棲みついてさらに海を豊かにします」

川向氏は、「自分たちの足元にある素晴らしい文化にもう一度気づくことが大切」と語る。

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