モリサワのユニバーサルデザイン書体、まちづくりや教育に貢献

ユニバーサルデザイン書体がまちづくりや教育にも貢献

モリサワ 公共ビジネス課 係長 ユニバーサルデザイン・アドバイザー 盛田辰彦 氏

今から95年前に手動写植機や電算写植機のメーカーとして創業したモリサワは、現在、DTP用フォントや、組版ソフトウェア、オンデマンド印刷機などの開発や販売をしている。公共ビジネス課の盛田辰彦氏は、「当社のUDフォントは、誰でも読みやすく、伝わりやすい書体として開発しました。印刷物はもちろん、テレビのテロップなどにも使われています。読みやすい書体で、みなさまの情報発信のお手伝いができればと思います」と話した。

「伝わりやすさ」は書体で差が出る

最初に盛田氏は、埼玉県三芳町をはじめ多くの自治体が採用する、多言語対応情報配信ツール「MC Catalog+(エムシー・カタログプラス)」を紹介した。これは、広報紙などのあらゆる紙媒体のデータを簡単にデジタル化して、スマートフォンやタブレット、パソコン対応の無料アプリ「Catalog Pocket(カタログ・ポケット)」に配信する、多言語ユニバーサル情報配信ツールだ。現在10言語に対応した高性能翻訳エンジンを搭載しており、情報を受け取る側のスマートフォンやタブレットの言語設定を自動的に反映して配信する。また、閲覧時に言語の選択もできる。そのほか、配信中の複数のコンテンツの中から本文中のテキストを検索・抽出する「本文検索機能」や、閲覧時間分析、リンクタップ分析、検索文字列分析、端末分析などの「ログ解析機能」なども搭載している。

Catalog Pocketには日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語、ポルトガル語、スペイン語、インドネシア語に対応した自動音声読上げ機能もついている。

「画像をスライドショーにして見せることも、動画を埋め込むことも可能です。多言語機能で世界に向けた発信も簡単にできますし、文字を読むことが難しい方でも音声読み上げ機能で情報を受け取ってもらえます」。

盛田氏は、MC Catalog+は、日々の情報発信だけでなく、災害など有事の際の情報発信にも有効だという。

「プッシュ通知機能を活用すれば、即時性のある情報を多言語化して発信できます。行政からの情報は信頼できるので、受け取る側も安心ですし、知り合いに拡散することもできます」。

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