三井化学のオープンイノベーション 経営幹部と新事業を同時育成

バイオベンチャーのちとせグループと、三井化学がオープンイノベーションプロジェクトを開始。バイオベンチャーのゼロからの立ち上げを、三井化学から出向した社員が社長に就任して進める。大企業とベンチャーの常識の違いを理解し、将来のイノベーション創出につなげていく。

藤田 朋宏(ちとせグループCEO)

ちとせグループと三井化学は、2018年4月から「0 to 1プロジェクト」を開始した。オープンイノベーションにより、技術シーズをもとに、共同で事業開発を行っていく。ちとせグループ社長の藤田朋宏氏に、同プロジェクトや大企業との連携について聞いた。

事業と人材を同時に育てる

ちとせグループは、2004年に事業を開始した。微生物、藻類、動物細胞などの微細な生き物を活用する技術に強みを持ち、国内外にて農業やエネルギー、食品などの分野で事業を展開している。グループ統括企業はシンガポールに置き、国内の2カ所のラボで研究を実施している。

三井化学も、ちとせグループと同じ分野で研究開発を実施していたことから、両社は2007年から交流があった。自社の潜在能力を生かすために、ベンチャー投資以外の道を模索していた三井化学に、ちとせグループ側が提案する形で、0 to 1プロジェクトを開始することになった。「三井化学はベンチャーキャピタルに投資するなど様々な取り組みを既にしています。0to1プロジェクトには、単なる投資にとどまらない成果を期待しているようです」と、藤田氏は話した。

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