人口減・高齢化が深刻な秋田県 飛躍の鍵握る湯治型ヘルスケア

高齢化率全国1位、人口減少率5年連続1位など、「課題先進地」として知られる秋田県。しかし、高齢者活用が進むなど、厳しい現実に直面しているからこその新しいモデルを実践。そして、「濃い地域資源」を有する秋田県には、新しい観光・ツーリズムの可能性もひらかれている。

乳頭温泉「鶴の湯」は、ブルーガイド「温泉百選」で5年連続1位に輝いている

「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に」

これを詠んだ"絶世の美女"小野小町は、伝承によれば秋田県の出身である。彼女に代表される「秋田美人」、映画「Hachi」を契機に世界的人気が高まっている「秋田犬」、銘柄米「あきたこまち」、民俗行事「なまはげ」、そして「きりたんぽ」「比内地鶏」などの魅力的な食...秋田県は全国でも有数の"濃い地域資源"を有する県である。

しかし、同時に屈指の課題先進県でもある。高齢化率全国1位、人口減少率5年連続1位、自殺率・がん死亡率・脳梗塞死亡率も1位。一方、1人当たり県民所得は43位。

こうした厳しい現実に対して、秋田県はどのように立ち向かっているのか、そして、今後、どのような手立てがあり得るのか考えたい。

"高齢化率1位"を逆手に
高齢者活躍でも1位

戦後の復興期以降、中学高校卒業者たちの東京圏への「集団就職」が続いた秋田県では、人口の「社会減」は常態化していた。1993年からは「自然減」が加わり、県人口は一気に減少局面へと突入。現在98万5000人の人口は2060年には46万8000人にまで減少すると予測されている。県内は高齢化と過疎化が進行。今では県土の9割が過疎地指定を受けるに至っている。

こうした"抗うことのできない長期的趨勢"を前に、秋田県は「高齢者の活用」という現実的なソリューションを具現化した。

厚生労働省が発表する「希望者全員が65歳以上まで働ける企業割合」において3年連続で全国1位(2011~13)、また、「70歳以上まで働ける企業割合」では2014年以降4年連続で1位をキープしている。行政と産業界が一体となった努力の賜物であろう。

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