2018年1月号
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健康ビジネスに商機あり

塩をとらなくても、塩味を感じる 美味しく減塩する新技術

東 和彦(LTaste 代表取締役社長)

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食塩をとらなくても、塩味を感じられる独自技術『ソルトチップ』。料理の美味しさを犠牲にすることなく、塩分摂取量を抑えることができる。減塩食を継続するためのツールとして期待され、本格的な市場開拓が始まっている。

東 和彦 (LTaste 代表取締役社長)

心臓病や腎臓病、高血圧を抱え、減塩に悩む人は世界中に多く存在する。慶応義塾大学発のベンチャー、LTaste(エルテイスト)が開発した『ソルトチップ』は、そんな食と健康の問題を解決する画期的なプロダクトだ。一例として、おにぎり2個を食べる場合、食塩摂取量は20分の1程度に抑えることができる。

食塩をとらなくても、塩の美味しさを感じられる。これまでになかった発想で、減塩に苦しむ人々の悩みを解決しようとしている。

ソルトチップを開発したのは、慶応義塾大学大学院理工学研究科博士課程に在籍し、三木則尚教授の研究室に所属する東和彦氏だ。2017年3月に開催された、「かわさき起業家オーディション」と慶応大学医学部主催「健康医療ベンチャー大賞」を立て続けに受賞。同年5月にLTasteを設立した。

塩味を感じるメカニズムに着目

減塩技術に注目したきっかけは、三木研究室で人工腎臓を開発していたことがあり、その過程で腎臓病の患者に接したことだ。東社長は、腎臓病患者用の減塩食をとる機会があった。感想は「美味しくない」。身をもって、減塩の課題を感じた瞬間だった。

「薄味で味気ない減塩食は、一時的には取り組めても、それが毎日のことになると本当に大変で、継続するのが難しくなっています。新しい減塩技術の必要性を感じました」

東社長は、人が塩味を感じる仕組みに着目。人は舌にある味蕾を通し、脳で塩味を感知する。

「塩味の強さは、舌の表面における局所的な食塩濃度で決まります。しかし、例えばおにぎり1個には約1gの食塩が含まれますが、そのほとんどは塩味を感知する舌に触れず、体内に取り込まれます。つまり、わずかな食塩があれば塩味を感じられるのに、必要以上に塩分を摂取していることになります」

ソルトチップは、歯の裏に貼り付けて使用する厚さ1~2mm程のチップだ。装着時には、まず舌にのせ、舌で下歯の裏に貼り付けて使用する。

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