在阪大企業に「危機感」 東京に負けぬスタートアップ育成環境へ

これまで「スタートアップ」という文脈ではあまり注目されてこなかった大阪。しかし昨今、大企業と起業家、個人をつなぐ「場」が続々とオープンしている。大阪のスタートアップエコシステムの現状と展望について、識者に聞いた。

グランフロント大阪には今年ヤフージャパンとさくらインターネットが相次いで入居。各社はスタートアップの支援にも力を入れている Photo by Japanexperterna.se

武田薬品工業、大和ハウス工業、パナソニック、キーエンスなど日本有数の大企業が本社を置く大阪。この一大商都で昨今、IT業界を中心とした「スタートアップエコシステム」が構築され始めている。

今年6月にサーバーホスティングサービス大手のさくらインターネット、10月にヤフージャパンが相次いで入居した梅田のグランフロント大阪。さくらインターネットはここで様々なIT関連のイベント・セミナー・勉強会を開催しており、ヤフーは東京本社と同様、社外の人も利用できるコラボレーションスペースやイベントスペースを設置した。

また、関西大学はTSUTAYAと提携。昨年、梅田キャンパス「KANDAIMe RIZE」の2階に、TSUTAYAのブックカフェと併設する形で、誰でも自由に利用することができる起業支援拠点「スタートアップカフェ大阪」を設けた。

同じく昨年、大阪市堺筋本町には駅直結のオープンイノベーションファブスペース「The DECK(ザ・デッキ)」がオープン。ここは、3Dプリンターやレーザーカッターを備えた個人向けのコワーキングスペース、ファブ施設だが、企業会員が多いのが特徴で、起業家や個人と企業を結び付けてオープンイノベーションを加速する役割を持つ。

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