2017年8月号
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地域未来構想 福岡県

Airbnbの新戦略 福岡発、ホームシェアの新たな「実験」

長田 英知(Airbnb Japan ホームシェアリング事業統括本部長)

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民泊の規制緩和が積極的に進められている福岡市において、Airbnbは2017年5月、新たな取り組み「ホームシェアリングラボ」をスタート。企業やNPOと連携し、観光を通じて地域経済の活性化を目指している。

長田 英知(Airbnb Japan ホームシェアリング事業統括本部長)

2017年2月、大学入試シーズンの福岡で、同時期に人気アーティストのライブなどが重なり、受験生の深刻な宿不足が問題となった。また、その際、九州の各企業が自社の社員寮などを開放して対応したことも、大きな話題を集めた。

しかし、福岡の宿不足という問題は、いまだ抜本的には解決されていない。福岡はMICE(国際会議・コンベンション・展示会など)誘致でも成果をあげており、外国人旅行者も増加する中で、今後も大型イベントが重なれば同様の問題が起きる恐れもある。

新たな宿泊施設をつくるのは資金や時間がかかる一方で、増加する宿泊需要に即座に柔軟に対応する手段が、一般住宅に旅行者を有料で泊める「ホームシェアリング」だ。

ホームシェアリングラボのキックオフイベント。Airbnbは全国各地で、地域の企業・団体との連携を強化している

地域経済への波及効果を最大化

2017年6月9日に民泊のルールを定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)が参院本会議で可決され、早ければ2018年春にも施行される見通しだ。こうした動きに先行し、福岡市は2016年、条例により民泊の規制緩和を実施している。

Airbnbにおいて、福岡のマーケットは、東京、大阪、京都に次ぐ第4位の規模に育っている。その福岡で2017年5月、Airbnbが新たな「実験」を開始した。地域の多様な企業や団体、人と連携し、九州エリアの体験価値を高めるプロジェクトを創出する「ホームシェアリングラボ」だ。

Airbnb日本法人のホームシェアリング事業統括本部長、長田英知氏は「アメリカ本国でも前例はなく、日本発、福岡発の取り組みです」と語る。

「ホームシェアを普及させるには、日本の環境に合わせた取り組みが必要です。例えば街や商店街が一体となって、空き家・空き部屋を宿泊施設として活用することに取り組めば、個人単位で住宅をシェアするよりも、利用者にとっては安心して泊まりやすく、利便性も高まるでしょう。また、宿泊客を周辺の飲食や観光にもつなげやすくなる。ホームシェアリングラボは、多くの企業や団体と連携しながら、地域経済への波及効果を最大化する仕組みをつくり出すプロジェクトです」

ホームシェアリングラボの事務局として、Airbnbは、福岡への移住支援や地域コミュニティ情報の発信を行う団体「福岡移住計画」と連携。定例会やイベントを通じたメンバー間の情報共有、マッチングを行い、九州エリアの活性化を目指している。

Airbnbは福岡での「実験」を活かし、今後、同様の取り組みを他の地域でも展開していく計画だ。

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