誰もがAIを使える社会へ 機械学習の技術を「民主化」
ブロックを画面上に配置し、解析対象のデータを与えるだけで、機械学習を利用できる新サービスを開発。グルーヴノーツの最首社長は、「最先端技術は、エンジニアではなく、ビジネスマンにこそ届けるべき」と語る。
2017年1月、グルーヴノーツが販売を開始した『MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)』の機械学習サービス。機械学習とはAIの一種で、コンピュータ自らが学習する仕組みのことだ。
AIや機械学習の分野では、これまでもさまざまなサービスが提供されている。しかし、「高価」で「難しい」ものばかりだ。
グルーヴノーツの最首英裕社長は、『マゼランブロックス』の特徴をこう語る。
「プログラミングやAIの知識が全くない人でも、機械学習を自由に使いこなせます。また、既存のサービスと比べて、圧倒的に低価格です」
これまでの企業向け機械学習システムは、外部のコンサル料なども含め、数億円、数千万円の費用がかかる。対して『マゼランブロックス』は、予測モデルを月10万円からで利用できる。部門決裁で始められる金額であり、自分たちで使いこなせるので外注費も必要ない。
リリースから半年、すでに大手を中心に約50社が導入、約200社が検討中だという。
画面にブロックを配置するだけ
『マゼランブロックス』には、「画像解析」、「音声解析」、「言語解析」など、さまざまな機械学習のブロックが用意されており、さらに自社独自の需要予測などの学習モデルを作成することができる。使い方は簡単。それらのブロックを画面上に配置し、解析対象のデータを与えるだけだ。
それは、誰もが使うような機能はGoogleがクラウドで提供する機械学習サービスを利用でき、自社独自の予測には、グルーヴノーツが開発した機械学習機能を使えるようになっている。独自の機械学習モデルを開発するには、高度な専門知識が必要だ。『マゼランブロックス』は、そうした高度な専門性が求められる機械学習を、誰でも気軽に利用できるサービスだ。
「多くの人は、機械学習は専門家のものだと思っています。そうしないと、SI(システムインテグレーター)やコンサルタントのビジネスも成り立たない。しかし、社外のコンサルタントに依頼しても、得られるのは『結果』だけで社内にノウハウは残りません。『マゼランブロックス』は普通のビジネスマンが使えるものなので、自分たちで試行錯誤し、気づきを得ることができます」
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