学生を地方に呼び、地方で育成 大学が地域活性の一翼を担う

文部科学省では2015年頃から、地方大学と自治体・地域企業が協働で、地方の活性化を図る事業を推進している。大学を中心とした活性化と人材育成は、どのように進められているのか。

なぜ今、起業家は「地方大学」で育成されるのか

地方にとどまるか、都市部に出るか大学進学のタイミングがカギ

労働政策研究・研修機構の調査によると、出身市町村を離れて暮らす人の半数は、大学進学を機に出身地を離れている。一方、就職を機に離れた人は15%ほどと、大学進学時に比べると少ない。

つまり、多くの人が、地方に残るか、その他の地域へと出ていくかの決断を、「大学進学」のタイミングで行っていると言える。

だからこそ、今、問われるのは「地方大学」での学びだ。地域の人材需要を把握し、その地域が持つ課題解決の中心的役割を担う人材を育成することは、地域の「知の拠点」となる大学の一つの使命でもある。

企業や自治体と協働して、若者にとって魅力的な雇用を生み出し、地域を担う「ひと」の定着を目指す。「地方に残り、地方で活躍する」という選択肢の整備が求められている。

出身市町村を離れたきっかけ

出身市町村を離れた理由(上位6つ)

(出典: 労働政策研究・研修機構 調査シリーズNo.152「UIJターンの促進・支援と地方の活性化―若年期の地域移動に関する調査結果―」(2016)より引用

 

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