2016年5月号
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プロジェクトニッポン 福井県

世界のシェフが驚嘆! 匠の技が生んだナイフ、海外へ

増谷 浩司(龍泉刃物 代表取締役)

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3代続く龍泉刃物は、「越前打刃物」の伝統を重んじつつ、常に革新を続けてきた。その背景には、“生き残り”に向けた危機感とともに、ものづくりを愛し、日本が誇るべき伝統技術を死守、継承していく情熱がある。

龍泉刃物のステーキナイフ 『アシンメトリーSK01』。類を見ない切れ味を誇り、美しい波紋模様に彩られている

約700年前に発祥、日本古来の火づくり鍛造技術と手仕上げの越前打刃物(国指定伝統的工芸品)は、鎌や鍬(くわ)、ナタ、ハサミ、調理用包丁が有名だ。近年では、デザイン性に優れたカスタムナイフや洋食系シェフ専用包丁などもつくられており、愛用者も多い。

一方で、伝統工芸ゆえの後継者不足やそれによる廃業、売上減少など、産地全体は芳しくない状況にある。その中で今、産地を賑わせ注目を集めているのが、カトラリー(食卓用のナイフ、フォーク、スプーンなど)分野に進出した龍泉刃物である。

素材にもこだわり、厳選された刃物鋼が使用される

脱「問屋」で海外進出を決断

龍泉刃物を一躍、有名にしたのは2013年の国際料理コンクール、日本人シェフの要望で開発したステーキナイフである。シェフのリクエストは厳しく、完成には約2年を要したが、多くの審査員が感動し、驚き、持ち帰ったことで話題になった。以来、受注が急増し、納品が数年待ちという活況が続いている。

だが、実は、現社長の増谷浩司氏が代表に就任した2008年頃は、つくっても売れない苦難の日々が続いていた。

「当時は危機感だけでした。生活はあるし、社員にも心配をかけたくない。役員の給料や賞与をカットして我慢、守りに入っていました。でも、『我慢だけでは何も変わらない、売り先を探さなければ』と一念発起。国内が駄目なら海外をと考えました」

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