地域密着型商社の存在感

青森県・八戸市には全国でも珍しい、地域密着型の商社がある。地元有志が集まり立ち上げた商社は、県産品の海外展開に不可欠な存在になっている。企業がこぞって海外へと目を向け始めた今、地域貿易商社の役割、そして可能性とは。

リンゴは年間2万トンが海外へ輸出され、贈答品として重宝される

リンゴは輸出果物の代表であり、年間約2万トンが海外14カ国・地域へと輸出されている。特に台湾での需要が大きく、赤く美しいリンゴは贈答品として重宝されているという。輸出が好調な理由は、農家の努力や行政の支援も大きいが、見逃せないのは地域密着型商社の存在だ。

青森県内最大規模の八戸港を持つ八戸市を拠点に事業を展開するファーストインターナショナル。1994年9月に八戸商工会議所の有志が中心となり、35社の出資によって設立された。輸出・輸入・国内取引を主な業務として、輸出は県の特産品であるリンゴ、長芋、水産物など、輸入は主に北米からの木材や建材のほか青果物などを取り扱っている。

インドネシアのスーパーに陳列されている青森産リンゴ

八戸市は1993年にアメリカワシントン州フェデラルウェイ市と姉妹都市提携書を交わしており、同市と物流面での交流も行おうと、貿易に対する意欲が市全体に高まっていったことが設立の背景としてあげられる。また同じタイミングで八戸港から東南アジアへの定期航路が開通されたこと、円高基調で輸入市場が活気づいていたことなども後押しとなった。

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