街の未来を不眠不休で議論

和歌山市では中心部の商店街「ぶらくり丁」の衰退が大きな課題になっている。活性化へ向け、実際の遊休不動産の事業計画を作るリノベーションスクールが開催された。4日間不眠不休に近い状態で、市民たちが街の未来を語り合った。

10名ずつのユニットに分かれ、事業計画を練り上げていく

多くの地方都市に共通して見られる問題は少子高齢化と人口減少、そしてそれらに伴う都市の衰退化だ。和歌山市もその例に漏れず、市の中心部にある商店街「ぶらくり丁」は、空き店舗率28.41%(平成24年2月調査)と厳しい状況になっている。利便性のある郊外のショッピングモールへ客足が流れているほか、中心部にあった和歌山大学や和歌山県立医科大学および付属病院が郊外へと移転してしまったことなどもその原因としてあげられるようだ。市では、国が定める中心市街地活性化法の認定を受け、平成19年から平成23年まで活性化計画を実行したが街の衰退に歯止めがかかっていない。

これに対し、市は新たに2030年までの長期街づくり構想「まちなか再生計画」を策定。ポイントは、従来の行政主導ではなく、市民が直接参加する形の街づくりを目指したことだ。その一つの現われが、「リノベーションスクール@和歌山」の開催と言える。

遊休不動産の活用法を
オーナーにプレゼン

和歌山市まちづくり局まちおこし部の榎本和弘氏は、「状況は大変厳しいのですが、店舗の家賃相場に注目してみると和歌山市は全国的に見てかなり安いことに気付きました。起業をするには有利に違いないので、何かアクションを起こせば状況を変えられるのではと思っていたところ、北九州で行われているリノベーションスクールに出会ったんです」と話す。

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