新産業創出を目指す復興特区

復興の加速や産業再生などを目的とした復興特区。自治体が創意工夫をこらし、地域特性を踏まえた支援メニューを開発。企業立地も増加し、次世代産業の萌芽が見えてきた。

県内3300億円の投資見込額

被災地の一日も早い復興を実現するために導入された復興特区制度。指定された事業者は、設備投資や被災者雇用による税額控除、新規立地時の法人税免除などの支援が受けられる。復興庁の発表によれば、2012年2月の認定開始以来、13年12月末までの宮城県内での指定事業者による投資見込額は3317億円(指定5県全体で約1兆2000億円)、被災者の雇用予定数は2万3850人(同8万7700人)にのぼる。

宮城県はものづくり産業版、IT産業版、農業版と3つの民間投資促進特区を県内市町村と共同で申請。昨年12月末時点で、ものづくり産業版は489件、IT産業版は75件、農業版は5件の指定件数になっている。地元企業の復興はもちろんだが、特区は他県からの企業誘致にも効果を出し始めた。

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