2014年3月号
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経営の盛衰は知財にあり

経営者は目利きであらねばならぬ

山本秀策(山本秀策特許事務所代表)

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日本経済の低迷は、企業経営者や大学運営者の知財に対する認識の欠如にある―その対策は、どこにあるのか。知財戦略の第一人者たる筆者が、詳細を解説する。第2回は、知財の根本的認識と、国際出願へのステップについて解説する。

2010年、iPadを発表するスティーブ・ジョブズ。経営の思いをiPhone・iPadという商品を通じて知財に実現させた。アップルの収益は特許意匠商標という知財から来ている Photo by matt buchanan

知財とは

知財の代表格としての特許法について一言述べる。

図は左右が均衡な天秤を示す。左に「特許権」。特許権は強力な権利で独占的排他権ともいわれる。侵害品の廃棄・侵害に供した設備の排除など、侵害の停止や予防と損害の賠償を請求できる。侵害者のビジネスの息の根を止めることにもなるこのような強力な権利を手に入れる代償は何か。それが天秤の右側に位置する「発明情報の開示」だ。強い特許を取得するにはそれに見合う豊富な情報の開示が必要ということだ。開示情報が希薄なら、取得する特許も希薄で軽く、弱くて粗末ということだ。これが特許法の、そして特許制度の本質だ。これをまずは深く認識して欲しい。

知財戦略──企業経営と知財認識

ある事象やある事柄が他人に評価されて初めて囲りの人々がその価値を知り評価する、というようなことはよくある話だ。

筆者の大学時代の友人が母校での筆者の特許の講義を通じて特許の意義を知り、彼自身の研究成果(農作物の遺伝子改変)を出願したいと申し出た。お金がないというのでとにかく筆者の費用負担で特許出願をした。友人は日本の企業にその研究成果を伝え回ったが、どこも興味を示さなかった。

筆者は友人にすぐに英語で論文を世界に発表することを強く推し、他方で筆者はこの日本出願をもとに英語の国際出願を行うことを友人に勧め、実行した。反応は早くて米国の最大手企業がライセンスを申し出、遂には好条件で買い取りを要求してきた。

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