「環境先進」を成し遂げる哲学

風力、小水力、太陽光、バイオマスといった地域資源を活かした再生可能エネルギーの拡大に、先進的に取り組んできた梼原町。町の活性化や教育・福祉においても掲げる「循環型」の構想とは。

──梼ゆすはら原町は、政府が進める「環境モデル都市」にも認定されています。

梼原町が最初に再生可能エネルギーに取り組んだのは、まだ町に電気がない時代、1929年(昭和4年)に町民が一丸となって小水力発電をつくったのが始まりです。

この地には、何でも自分たちでつくり上げるという気質があり、それこそが環境先進の根底にあると考えています。そこから歴代町長がエネルギービジョンをしっかりと設定し、さまざまな取組みが進められてきました。

進めていく上で重要なポイントがいくつかあります。一つは、「地域資源」を活かすこと。その資源とは風・光・森・水といった自然環境でもあり、代々受け継がれてきた「梼原人」の「何でも自分でやる」という哲学でもあります。

2つ目のポイントは、「もったいない」という意識と「共生と循環」という目的の共有化です。不明瞭で具体性に欠ける伝え方ではなく、町民・行政・議会が心を一つにできるような、分かりやすい言葉、覚えやすい言葉、テレビ画像を見ているような明確な伝え方が大事です。そして、コミュニケーションをしっかりと図り、それぞれの役割を全うしながら協働作業として進めていくことが、政策の実現につながるのだと考えています。

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