2013年11月号
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地域未来構想 高知県

「環境先進」を成し遂げる哲学

矢野富夫(梼原町長)

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風力、小水力、太陽光、バイオマスといった地域資源を活かした再生可能エネルギーの拡大に、先進的に取り組んできた梼原町。町の活性化や教育・福祉においても掲げる「循環型」の構想とは。

──梼ゆすはら原町は、政府が進める「環境モデル都市」にも認定されています。

梼原町が最初に再生可能エネルギーに取り組んだのは、まだ町に電気がない時代、1929年(昭和4年)に町民が一丸となって小水力発電をつくったのが始まりです。

この地には、何でも自分たちでつくり上げるという気質があり、それこそが環境先進の根底にあると考えています。そこから歴代町長がエネルギービジョンをしっかりと設定し、さまざまな取組みが進められてきました。

進めていく上で重要なポイントがいくつかあります。一つは、「地域資源」を活かすこと。その資源とは風・光・森・水といった自然環境でもあり、代々受け継がれてきた「梼原人」の「何でも自分でやる」という哲学でもあります。

2つ目のポイントは、「もったいない」という意識と「共生と循環」という目的の共有化です。不明瞭で具体性に欠ける伝え方ではなく、町民・行政・議会が心を一つにできるような、分かりやすい言葉、覚えやすい言葉、テレビ画像を見ているような明確な伝え方が大事です。そして、コミュニケーションをしっかりと図り、それぞれの役割を全うしながら協働作業として進めていくことが、政策の実現につながるのだと考えています。

あらゆる自然資源が循環

─現在は、どのような取組みを行っているのですか。

梼原産の木材を使った梼原町総合庁舎

1999年、600kW発電の風車を2基設置し、それ以来年間3500万円の財源が生まれています。本町には「自然からいただいたものは自然へ返そう」という考え方があります。財源は「環境基金」として積み立てを行い、町民が太陽光発電パネルの設置する際に1kW当たり20万円、最高80万円を上限とする補助金を提供しています。

この額は、全国でもトップクラスだと思います。

その成果として、町内における一般住宅の太陽光発電設置率は6.3%と、全国的に見て高い数値となっています。

また、山から木を切り出してくる搬出経費にも1立方当たり2000円を補助しています。山は命の源となる水と空気を生み出し、CO2削減に大きな役割を果たします。そこへ基金から資金を投じ、間伐を進めて保水力の高い山をつくる、つまり「国土保全」としっかり進めていこうと考えています。

残り56%

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