流通を超え、流行を創る。

前回に引き続き、アイドル専門レーベルT-paletteRecordsを立ち上げるなど、新たな経営のチャレンジを次々と進めるタワーレコード代表取締役社長嶺脇氏へのインタビューから成功のヒントを探っていきたい。

  • 売れるものではなく、売りたいもので市場を創る。良質で広まっていないアイドル音楽を広げ、ファンを育てていく。
  • ミリオンヒットがなくても、10万枚、5万枚の売り上げを10個、20個積み重ねて、ミリオンと同じ売り上げをつくる。
  • ファンを絶対に裏切らない。

T-Palette Records感謝祭201212月9日、T-Palette Recordsに所属しているアイドルグループ全7組が品川ステラボールに大集合。約1400人のファンが彼女達にパフォーマンスに酔いしれた。嶺脇社長はプロインタビュアーの吉田豪氏とともに司会進行役を務めた

アイドル専門レーベルの立ち上げというのは、一見、突飛なアイデアに見えるかもしれない。しかし、知られていない良質のアイドル音楽を発掘し広め、ファンを育てることで、メガヒットに頼るだけではなく、自ら市場を創り、ファンのコミュニティを育て、ブームに振り回されないサステナブルな事業成長をつくるという、実は独自のマーケティングウェイを非常によく体現した戦略であると言える。

こうしたファンを創り、育てるマーケティングの成功には、嶺脇社長の「本物のアイドルヲタク」であり、「生粋のレコード屋」という人柄が大きく関わっている。

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