「かざして案内 for Biz」 ウィズコロナ時代の観光復興を支援

NTTテクノクロスは、観光案内や美術館・博物館の展示案内、電子スタンプラリーなどで活用可能な画像認識AIクラウドサービス「かざして案内® for Biz」を提供している。コロナ禍において非接触で安心・安全な観光ソリューションについて、製品担当者に話を聞いた。

NTTテクノクロス デジタルトランスフォーメーション事業部 尾見 亮也氏(左)、末永 ありさ氏(右)

手持ちのスマートフォンで、
アプリインストール不要

NTTテクノクロスは、NTT研究所が開発した先進的な技術を活用したサービス創出を数多く手がけている。その中の一つとして、斜めからでも遮蔽物があっても対象物を高精度に認識可能な画像認識技術「アングルフリー物体検索技術」を活用したサービスの創出をめざし、これまで数多くの自治体や交通機関、美術館などと実証実験を行ってきた。それらの経験から得たノウハウに基づき、クラウドサービスとして手軽に提供できる形に開発したものが「かざして案内® for Biz」である。

「かざして案内® for Biz」の利用イメージ

「かざして案内® for Biz」は、スマートフォンのカメラで対象物を撮影すると、関連情報などさまざまなコンテンツをスマートフォンに表示させることができるサービスである。スマートフォンによる検索が日常的となった世の中でも、名称がわからない物や外国語で書かれた看板など、テキストで検索できないものについては調べることが困難である。「かざして案内® for Biz」は、訪日外国人を含めたすべての人が、直感的な操作で視覚的検索ができるサービスとして開発された。インターネットにつながるスマートフォンがあれば専用端末は不要、アプリのインストールも不要という特長を持つ。

NTTテクノクロス デジタルトランスフォーメーション事業部 末永 ありさ氏は「観光地など一時的に訪れる場所において、アプリのインストールを要するサービスは、利用していただくハードルが高い。Webサイトにアクセスするだけで簡易にサービスが利用できるという点にこだわり、サービスを開発してきた」と語る。

観光案内・回遊施策としての利用

観光地ではこれまで、案内人による観光地の説明で、より具体的でそこでしか知ることのできない情報を知ることができた。しかしコロナ禍において非接触の観光サービスの需要が増しており、観光案内は物理的な案内看板やガイドブックに頼らざるを得ない。

「かざして案内® for Biz」を使えば、例えば歴史的建造物内の特定スポットをスマートフォンのカメラでかざすと、そのスポットにまつわる解説文を表示させたり、動画サイト上の動画に誘導させたりすることができる。これにより、人員の配置や物理的な案内板などのスペース確保が必要なくなる。また、スマートフォンの言語設定に応じて表示させるコンテンツの言語を切り替えることができるため、訪日外国人観光客向けのガイドにも対応している。

また、「かざして案内® for Biz」は観光地の回遊を目的として、スタンプラリー機能がオプションとして用意されている。利用者が対象のスポットに行き、対象の被写体を撮影すると、電子スタンプを獲得できるというものだ。これにより、訪れて欲しい場所への観光客の誘導が可能になり、人を分散させることが可能になるため、感染防止と観光復興どちらにも寄与したサービスを提供できる。NTTテクノクロスの尾見亮也氏は「利用者がゲーム感覚で観光を楽しめる体験型のサービスを提供することにより、満足度の高い旅を提供したい」と語る。

スタンプラリー機能を活用すればゲーム感覚で観光を楽しめる

美術館・博物館でガイドとして利用

美術館や博物館では、展示物の詳細説明が流れる音声ガイドを、専用端末を用いて提供していることが多い。従来では施設側で端末の管理をするという負担があったが、コロナ禍では除菌徹底へのさらなる負担増加や、不特定多数の利用者が端末をシェアするということの懸念から、提供を停止しているところもあるという。「かざして案内® for Biz」を活用すれば、利用者自身のスマートフォンで詳細情報を閲覧することができるようになるため、施設側は負担を削減でき、利用者側は安心してガイドを楽しむことができる。また、被写体は作品自体のため、QRコードなどを設置することで展示空間の雰囲気を損ねたりすることもない。

利用者自身のスマートフォンで展示作品の詳細を知ることができる

また、施設の運営側には、簡単に画像や表示コンテンツを登録できるコンテンツ管理システム(CMS)を合わせて提供している。画像認識させたい観光スポットや展示作品の追加・変更があった場合は、運営側(サービス購入社)が直接このシステム上で作業できるので迅速に対応することが可能である。さらに、「かざして案内® for Biz」では、いつ何を撮影したのか、その次に何を撮影したのかといった情報がログに蓄積される。そのため運営側は、利用者のログを確認することもできる。これらのデータを活用して行動分析やマーケティング分析などを行えば、観光地や施設のさらなるサービス向上はもちろんのこと、コロナ禍での人流分散なども検討することが可能になる。

今後、新型コロナウィルス感染症の不安が解消された後も、安全・安心な旅の需要は求められる。末永氏は「観光業界からはICT活用という点と、ウィズコロナに対応している点で好評をいただいている。観光復興に活用いただけるソリューションして、首都圏のみならず国内各地域にも幅広く展開していきたい」と意気込みを語った。

 

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デジタルトランスフォーメーション事業部

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Mail:kazashitebiz.info-ml@ntt-tx.co.jp
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