持続可能な介護へ、現場と医療を繋ぐ 夜間オンコールサービス

介護人材不足の社会問題化する中で、デジタル等を活用して持続可能な介護・医療体制を構築することが施設や地域には求められている。現役医師が起業したドクターメイトは、介護施設の夜間業務の重さに着目、「夜間オンコール代行サービス」を提供して課題解決を目指している。

看護師の負担軽減を実現

ドクターメイトは介護施設向けに「夜間オンコール代行サービス」を提供するスタートアップ。代表取締役を務めるのは現役医師でもある青柳直樹氏だ。

青柳 直樹 ドクターメイト代表取締役、医師

青柳氏は千葉大学医学部卒業後、千葉市内の病院に皮膚科医として勤務。介護施設から受け入れた患者を診察する中で、介護施設によってケアの対応に大きくムラがあるという課題に気づいたことが、2017年のドクターメイト創業の発端だという。

特別養護老人ホームなどの介護度が比較的高い人が入る施設では、⼊所者の急変対応のため看護師を採用する必要がある。夜間に急変するリスクもあるため、施設は24時間看護師を配置するか、看護師に自宅や現場で待機してもらい、緊急対応が必要になったら呼び出しをする「夜間オンコール業務」のどちらかで対応する。しかし、その際の待機やオンコール対応等の業務負荷は深刻であり、看護師の採用や定着は年々難しくなっている。これが結果としてケア対応のムラなどに繋がっているのだ。

この課題に着目して開発された「夜間オンコール代行サービス」は、介護施設の看護師に代わり、ドクターメイトの看護師が夜間オンコールの対応を行うアウトソーシングサービスだ。介護施設の夜勤者から受けた相談内容について、電話でのアドバイスに加えて、アドバイス内容をレポートとしてまとめてメールやFAXで提出。レポートによって夜間帯に起きたことを施設職員全員で共有でき、また、救急搬送対応が必要となった場合にも、救急隊員へ伝える情報の取りまとめ作業を削減することができる。

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