アイコム 完全国内生産の技術メーカー 最先端の無線通信で社会に貢献

無線機器のグローバル企業、アイコムは、陸上、海上、航空用からIP無線機、衛星通信無線機まで、あらゆるジャンルの無線通信機器を手掛ける、世界でも類をみない総合無線機器メーカーだ。大規模災害時にも重要な役割を果たす無線機とその周辺分野で、さらなる成長を目指す。

中岡 洋詞　アイコム 代表取締役社長

1998年の米国国防総省への
無線機納入が大きな転機に

アイコムの事業は1954年、創業者で代表取締役会長の井上徳造氏が始めたアマチュア無線機製造でスタートした。1964年には株式会社となり、1978年には社名をアイコムに変更。これまで数々の業界初・世界初の技術や製品を生み出し、無線通信技術で最先端を歩んできた。

「元々、技術集団で、マーケットリサーチから基礎研究、設計、製造、国内外での販売、修理もすべて自社でこなしてきました。他方で世の中が変化する中、すべてを自社でやるには限界もあり、近年はパートナーとの連携やM&Aにも注力しています」。

アイコム代表取締役社長の中岡洋詞氏は、こう語る。経営理念は「コミュニケーションで創る楽しい未来・愉快な技術」。社内にはアマチュア無線が趣味で、この仕事を選んだ技術者も多いという。他方で、現在の主力は業務用無線機で、アマチュア無線機は売上全体の2割以下になっている。