都市交通インフラ・駐輪場のDX 課題解決から次世代モビリティ拠点へ
行政・自治体業務のデジタル化が進めば、次に期待されるのは住民サービスの向上やまちづくりへのICT技術活用だ。デジタル空間と現実の都市を繋ぐ結節点はあちこちに存在する。ここでは、駅前などでおなじみの公共駐輪場における、デジタル活用の取組を紹介する。

NCD パーキングシステム事業部長の中根純一氏(右)と、同 事業推進室次長の古高誠司氏
地域の課題解決から生まれた
駐輪場の管理システム
NCDは、1967年に「日本コンピュータ・ダイナミクス」として創業した歴史のあるIT企業だ。事業の1つとして、ICT技術を利用した駐輪場サービスを提供している。ソフトウエア開発を中心に、エネルギーや保険分野などの大手企業との取引を重ねてきた同社が、駐輪場事業に参入したのは1997年のこと。そのきっかけは行政からの要請だった。
20世紀後半に日本では、都市部の人口増と自転車ユーザーの増加を受けて、駅前の放置自転車が社会問題化していた。野放図に駐輪された自転車は、駅前の景観を損なうだけでなく、救急車両の通行を妨げる、車椅子が通れないといったトラブルを引き起こしていた。そこで1994年に「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」(自転車法)が定められると、市区町村を中心に、駅周辺の駐輪場の整備が進んだ。NCDでは、駐輪場の管理者側が使うシステムとして、二次元バーコードを活用した管理システムを開発した。
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