古河電工 4つのコア技術を基盤に、新しいビジネスへ新陳代謝を図る

精銅と電線から事業をスタートし、強い技術基盤を礎に社会ニーズにマッチした事業を拡大していくことで、140年以上の歴史を紡いできた古河電気工業。今年、2022年から4カ年の中期経営計画の最終年を迎え、更なる成長へ向け、新規事業への挑戦も含めた取り組みを進める。

森平 英也 (古河電気工業 代表取締役社長)

国内は安定した事業環境
海外の成長市場獲得がポイント

創業は1884年。足尾銅山から出る銅鉱石を精錬して電線など様々な製品に加工することから始まった古河電気工業(古河電工)。電線製造技術から派生したメタル(金属加工)、ポリマー(高分子材料)、フォトニクス(光通信)、高周波の4つのコア技術と、それらに基づく提案力で、情報通信やエネルギーなどのインフラ分野、自動車部品分野、エレクトロニクス分野、機能製品分野へ事業を展開している。

同社社長の森平英也氏は自社について「事業基盤的には、電力会社、通信会社、鉄道会社など国家インフラ系の顧客をメインに、安定的・持続的な成長が続けられるマーケットにアプローチしてきました。応用性の高い基盤技術と顧客基盤、社会ニーズにマッチした事業の拡大、そして能力の高い人材の確保・育成。これらの要素が当社の強みとなっていると思います」と説明する。

祖業の電線は、通信用ケーブルと電力ケーブルの大きく二つに分かれる。情報社会の進展で、光通信へのニーズは高い。また、データセンターの増加で送配電ネットワークを作るための電力系統整備の重要性も高まっている。

古河電工では様々な用途・種類の電線、ケーブルを扱っている。従来からの銅製に加え、最近では軽量なアルミ製ケーブルの需要も高まっている

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