西部ガスリビング 自社の強みを再定義して、事業を革新
西部ガスは都市ガス大手4社の1つで、九州最古の歴史を持つ。現在、福岡・北九州地区を中心に都市ガス事業などを展開しているが、数多くあるグループ企業の中でも、暮らし・住まいに係る事業を推進する中核企業が西部ガスリビングだ。同社の課題と将来構想について、藤本社長に話を聞いた。
本業を捉え直す
西部ガスリビングは、リフォーム、マンション管理を中心に、店舗・事業所のリノベーションや生活関連サービスなど、現在11の事業を展開している。
「当社は、コロナ禍の中でもお陰様で何とか黒字を確保ができました。私が2020年に社長に就任してからの1年間は、そもそも当社にとっての本業は何か、ということを振り返る機会になりました」と社長の藤本亨氏は語る。
「着任後すぐに、社員に『うちの会社は一言で言うと何の会社?』と聞いて回りました。『いろいろやっている会社です』とは言うのですが、明確にこれです、とはなかなか答えられないのです。これが当社の現状と課題をよく表していると思いました。当社は、西部ガスグループの事業展開の中で生まれた数多くの事業を引き受けて取り組んできました。多くの事業を着実に行う一方で、柱となる事業が十分に確立できていないのではということにも気がつきました。柱がないということは、もしかすると、『西部ガス』という後ろ盾がないと成立しえない会社ではないか、という強烈な危機感も芽生えてきました」
高価格帯リフォームを柱に
「当社の強みは何だろうと、自分でも考え、社員にヒアリングも随分行いました。私は、当社はリフォームの中でもワンストップで対応できる高価格帯のリフォームを中心に据えていきたいと思っています」
そのためには、例えば同社はホームセキュリティ事業を手掛けているが、「セキュリティの案件で顧客を訪問した際に、セキュリティについての商談だけをして帰るのではなく、顧客の真のニーズをよく聞き、それに応えていくことが大事」だと藤本氏は語る。
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