ミクロエース 表面処理で世界を変え、地球環境と社会に貢献

2022年11月に創業70周年を迎えた、宮崎県宮崎市を拠点とする金属表面処理のトップメーカー、ミクロエース。同社の製品は高い技術力を背景に、世界中の最先端分野で活用されている。同社のこれまでの発展経緯と現在取り組む研究開発について、社長の柳義一氏に話を聞いた。

柳 義一(ミクロエース 代表取締役社長)

70周年を記念し、劇団四季の
ミュージカルに特別協賛

宮崎県に本社を置く金属表面処理のトップメーカー、ミクロエースは、2022年11月1日に創立70周年を迎えた。

これを記念し、同社は2022年9月に実施された劇団四季のミュージカル「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の宮崎公演に特別協賛し、社員やその家族など約300名を招待した。会場の宮崎市民ホールには一般観覧の多くの市民が駆け付け、今年初めて大ホールが満員になったイベントとなり、会場の周囲が渋滞になるほどの盛況だったという。

「これまで当社を支えてくださった全ての皆様に感謝したいです。多くの笑顔を会場で見て、こうした周年事業を行って本当によかったと思います」と同社社長の柳義一氏は話す。

柳氏は千葉工業大学で金属工学を学んだが、卒業後はすぐには実家の宮崎に戻らず、民間企業で技術課、翻訳課に在籍後、教職の妻と学習塾を開業した。

「塾は受験対策の進学塾ではなく、一人一人に寄り添って指導し、子どもの人格形成をする塾でした。夜中にチラシをガリ版で刷り、近所にポスティングして生徒を集めました。軌道に乗って大勢の生徒を預かりましたが、一から事業を立ち上げる経験は貴重で、その後宮崎に戻った後にも生きました」

1978年に宮崎に戻り、父親が創業したミクロエースに入社した柳氏。入社当時は、町工場そのものの雰囲気だったという。

「入社当時は、豚舎の柱やサイロ、農業用水に関連しためっきなど、農業県の宮崎ならではの仕事も多かったです。仕事はたくさんありましたが、下請け、孫請けの仕事が多く、売上の回収もなかなか大変でした。どこでもできる仕事ではなく、技術力を高めて、他社にできない仕事を手掛けていきたいと思いました。そこで、昼間は通常の仕事をこなし、夜にひとりで研究開発に打ち込みました」

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