Ubicomホールディングス ニッチ領域のDX、課題に解決策を提示

AIを活用した医療機関向けのITソリューション及び組込ソフトやアプリの開発を手がけるUbicom。課題先進国、日本が抱える少子高齢化や医療問題に対し、革新的なITソリューションで解決を図る。創業社長の青木氏が事業の着眼で重視しているのは「世の中が困るところは何か」という視点だ。

青木 正之(Ubicomホールディングス 代表取締役社長)

アパレルからITに着目
人材不足をオフショアで解決

青木氏はもともとアパレル大手のワールド(神戸市)で飲食事業を立ち上げ、26歳で最年少役員を務めた経歴を持つ。1995年1月に発生した阪神・淡路大震災で会社の事業が大きな打撃を受け、トップから新規事業の立ち上げを任された青木氏が着目したのが、当時成長の萌芽期にあった通信事業だった。通信リセール及びOA機器販売企業と株式会社ワールドとの合弁会社を立ち上げ、顧客企業の人事担当者と話すうちに、ITエンジニアが不足していることを痛感した。その解決策を模索する中で、注目したのがフィリピンだ。

「平均年齢の若いフィリピンの優秀なエンジニア人材と日本の技術を融合させ、グローバルなIT企業を築くというビジョンを掲げました」と青木氏。そこで、フィリピンの開発企業の経営に参画する形で独立を果たし、これが2005年のUbicom設立につながった。

会社設立後、青木氏が次に着目したのが医療分野だ。神戸のポートアイランドで企業、研究機関、医療機関が集積する医療健康産業クラスターを目指していた神戸医療産業都市に出向き、実状を聞いたところ、大半の病院で長時間労働が常態化し、経営も赤字であることを知った。医療をITでサポートし業務の効率化に寄与できないかと事業を模索している時に、医療レセプトシステムのエーアイエスと出会い、2012年12月にグループ化した。

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