引退後はサントリー営業職に 元バレー日本代表のキャリアと決断

バレーボール日本代表選手として活躍し、現在も試合中継の解説やバレーボール教室などにも取り組む佐々木太一だが、引退後に選んだ道は所属するサントリーの営業職。一時は転職を考えるほどに悩んだというが、今では日本随一の「ウイスキーの伝道師」だ。そして今、世界5大ウイスキーの一角を成すジャパニーズウイスキーのさらなる発展を担う。

文・油井なおみ

 

佐々木 太一(ウイスキーアンバサダー/マスター・オブ・ウイスキー、元バレーボール日本代表)

進む道を見失ったとき
ウイスキーに向き合い道が開かれた

バレーボール選手として、サントリーの5連覇に貢献し、さらには、日本代表選手としてナショナルチームを長く牽引した佐々木太一。現在の彼の活躍ぶりを見ていると、そんな輝かしい軌跡さえ、今、ここにあるための布石のように思える。

小学5年生の頃、佐々木の通う小学校にバレーボールの「特別クラブ」が立ち上がって以来、その恵まれた体格と抜群の運動神経で、小・中・高と強い勧誘を受けるがままにバレーボールを続けてきた。

小学校では、創部の翌年には全国ベスト8に。県立の進学校に進んだ高校時代は、強豪校でないにも関わらず頭角を著し、バレーボールの推薦で専修大学に進学。入学してすぐに全日本ジュニアチームに招聘され、アジアで2位、世界でも9位と結果を残すと、次はナショナルチームへ。多くのVリーグチームからの誘いを受け、佐々木はサントリーに入社を決める。

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