志を現代にも受け継ぐ 初代社長のエピソードを映画化し思いを継承

川崎正蔵が「そのわざを通じて国家社会に奉仕する」を理念に東京・築地で創業した川崎重工。初代社長の松方幸次郎は造船から鉄道車両、航空機へと事業を広げ、人材投資として美術品も収集した。脈々と受け継がれる挑戦の文化のもと、企業価値を高めて次代へ技術をつなぐ経営を構想している。

鳥居 敬 川崎重工業 常務執行役員

築地で始まった造船会社
技術で国家社会に奉仕する

川崎重工の歴史は、創業者・川崎正蔵が「そのわざを通じて国家社会に奉仕する」という理念を掲げ、1878年に東京で川崎築地造船所を創設したことに遡る。その後、官営の兵庫造船所の払い下げが決まり、拠点を神戸に集約。川崎正蔵は、1896年に株式会社に改組し、この年が川崎重工業としての創立年になっている。同時に、同郷・薩摩の先輩であった松方正義の三男・松方幸次郎を後継者・初代社長に選んだ。この時、川崎正蔵59歳、松方30歳。

「海洋国家であり、貿易を通じて発展する日本には頑丈な西洋型船が必要。そこへ本格投資するタイミングで、留学経験もあり国際的感覚に長けた松方に後を託した。まさに英断だったのでは?」と鳥居氏。

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