半導体サプライチェーンに欠かせない素材を供給 AI特需の先を見据える

AIの急速な利用拡大が、繊維メーカーとして1923年に創業した日東紡に、創業以来の転換期をもたらしている。同社が長年技術開発を進めてきた特殊なガラス繊維が、先端半導体の基板に不可欠な素材となったからだ。増産投資と新事業の両輪で次の100年に挑む戦略を聞く。

林 寿信 日東紡 取締役 代表執行役社長

AIサーバー用基板向け
ガラスクロスの需要が急増

日東紡は1923年に、福島県で繊維メーカーとして設立された。以降、1938年には世界に先駆けグラスファイバーを工業化するなど、数々の「世界初」や「日本初」の素材を世に送り出してきた。同社社長の林寿信氏は、「私たちは、『何でも繊維にしてみよう』という挑戦の精神を受け継いできました」と話す。

日東紡電子材料事業本部では、ガラスの基本的な特性を活かしつつ、求められる特性をさらに際立たせるコンセプトでガラス組成開発・製品開発を推進。「スペシャルガラス」を製造してきた。最近のデジタルインフラの進化の中、特に2つのスペシャルガラスで世界の注目を集め、大きな転換期を迎えている。それらは5G高速・大容量通信、高速処理パッケージを支える「NE/NERガラス」と、高密度パッケージ基板に不可欠な「Tガラス」だ。

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