ニーズと未来を捉える手法とは 新規事業開発、2つの手法を分析

医学・行政・ビジネスの観点から医療・ヘルスケア業界の事業戦略を考える本連載。事業開発で重要な「ニーズの把握」は、一筋縄では行かず、沢山の落とし穴が存在する。ニーズドリブンとフューチャードリブン、2つの事業開発手法について考察する。

ニーズドリブンの落とし穴

今回は改めて、新規事業開発手法の整理をしたいと思います。

新規事業開発の王道は「ニーズドリブン」の開発です。ニーズドリブンとは、顧客が求めているものを開発するということですが、これは言うは易しで、実際に行おうとすると「顧客が求めているもの」をしっかりと捉えることは難しいものです。

ニーズドリブンの事業開発では、顧客の「嘘」を見抜いたり、嘘がつけない支出行動にフォーカスするなどの工夫が必要だ(写真はイメージ)

ヒアリングなどの調査を通してニーズを探索し、それに対して商品やサービスを創ることはもちろん大切なのですが、忘れてはいけないのが「顧客は嘘をつく」ということです。顧客と想定される人にヒアリングをしたときに、本当は欲しくなかったり、そこまで興味がないけれど、ヒアリングをされると「こういうものがあったら嬉しい」とか「こういうものが欲しい」と返事をするケースがあります。

そのため、ヒアリングをするときは、その返事が事実なのか、感想や個人の意見なのかを分類し、冷静に考察する必要があります。ヒアリングの基本は「追体験」ですので、事実を主に聞いていきながら、その時の判断や思考を知るために感想や意見を聞く、というように設計する必要があります。

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