都市と地域をつなぐライブコマースで、関係人口を創出

コロナ禍の中、現地旅行の代わりに実施されている「デジタル愛媛ツアー」。地場産品の販売だけでなく、都市と地域の関係人口の構築につながっている。ツアーを主催するクリエ代表の出口氏に、反響を聞いた。

クリエ代表 出口 友子氏

生産者の声を全国へ

地域活性化とライブコマースの新しい可能性を切り開いた会社がある。愛媛県でライブコマースの企画・運営を行うクリエだ。代表の出口友子氏は2019年に東京で同社を設立したが、新型コロナの影響で地場産業が苦境に立たされていることを知り、「ITの力で古里に恩返ししたい」と故郷の愛媛県に事業所を開設。2020年10月からは出口氏が常駐し、ライブコマース「デジタル愛媛ツアー」を開始した。えひめ南予きずな博では、ライブコマース事業の企画から配信販売までを担当している。

「ライブコマースを行うきっかけは、宇和島市の真鯛でした。鯛の養殖で日本一の実績を誇る宇和島市で事業を営む会社が、コロナ禍で東京などの出荷先で需要が激減。販売先を失った真鯛を現場で購入した時に、ライブコマースで生産者の支援をできないかと考えました」と出口氏。

「デジタル愛媛ツアー」は次世代のIT技術であるライブコマースを活用し、愛媛の産業や特産品を現地からライブ配信することで、愛媛の魅力を全国に届けるプログラムだ。2020年11月より南予地域の9市町からライブ配信し、のべ2万3000人以上の視聴者を集めた。視聴は無料だが、販売でも成果を出しており、高単価の真珠を紹介した回では、1回で50万円超を売り上げた。

ライブ配信には地元の大学生や事業者が出演

配信で直接販売も増やす

一方、地域の産品をライブコマースで取り扱う上では、多くの課題があった。参考となる前例が少ない中で試行錯誤しながら取り組んだ出口氏は、成功するための4つのポイントを挙げる。

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