日本初の再生処理ブランド、医療BtoBへのデザイン活用

手術で使用した器材は感染防止のために無菌状態にする必要があり、この一連の作業を「再生処理」と呼ぶが、日本は欧州より20年遅れていると言われ、これを是正するため、株式会社名優は再生処理プロダクトブランド「SALWAY」を立ち上げた。山根優一社長からその真意を聞いた。

山根 優一 株式会社名優 代表取締役。
2024年10月に就任。手にするのはグッドデザイン金賞のトロフィー

株式会社名優は主に欧米のメーカーから医療機器を輸入し、製造販売業者としての認可を受け医療機関に販売している。1993年に創業し、1998年にアメリカ製の手術器材を収納するアルミ製のコンテナの輸入販売から再生処理領域に参入した。

再生処理とは、使用済み医療器材を再使用可能な状態にするための一連の作業プロセスだ。「洗浄」「組み立て」「包装」「滅菌」という4工程で構成され、再生処理をする場所を「中央材料室」と呼ぶ。

最初の「洗浄」工程では、専用ブラシなどを使用し、目に見える汚れを除去する。「組み立て」では、洗浄した器材の機能確認や点検を行い、手術用セットとして必要な数を揃える。例えば整形外科の人工骨頭置換術など、手術の種類ごとに必要な器材をセットとして組み立てる。「包装」では、滅菌剤が器材内部まで到達するよう、適切な包装材や滅菌コンテナに収納し、滅菌後は微生物が器材に侵入しないようにする。最後の「滅菌」で、134度の高温蒸気を3分間当てるなどして残存する菌を殺滅し、無菌性保証水準(SAL≦10-⁶)まで減少させる。

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