産婦人科を核にまちづくりを推進 「なないろこまち」のデザイン

地域で少子化とコミュニティの衰退が進むなかで、出産や育児に課題を抱える女性は増えている。茨城県つくば市に誕生した「なないろこまち」は産婦人科クリニックを核に地域コミュニティの強化を目指す意欲的な取り組み。今年度のキッズデザイン賞で最優秀賞を受賞している。

「なないろこまち」の全景。産婦人科クリニックを核に産後院やコミュニティホール、広場を配置

次世代を担う子どもたちの健やかな成長発達につながる社会環境の創出のための“デザイン”を表彰するキッズデザイン賞。第16回を迎えた今年、214点の応募から最優秀賞(内閣総理大臣賞)に選ばれたのは、黒田潤三アトリエとなないろレディースクリニックが茨城県つくば市に開発した複合医療施設「なないろこまち」だ。

9月末に行われたキッズデザイン賞表彰式の模様。中央が黒田潤三アトリエの黒田 潤三氏

なないろこまちは、約1万m2の敷地に産婦人科クリニックを核に小児科クリニック、皮膚科クリニック、産後院、託児所、カフェ、広場、コミュニティホールなどを整備。これらのさまざまな機能は分散配置され、「こみち」というレンガ色のアプローチが各建築物を接合している。さながら小さなまちのようだ。

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