ひび割れが「自己治癒」するコンクリート 脱炭素時代の革新

ひび割れを自己治癒するコンクリート――。インフラの長寿命化につながる新マテリアルが昨年リリースされた。量産化を成功させたのは、北海道に本拠地を置く會澤高圧コンクリート。CO2排出削減が難しいコンクリート業界にあって、脱炭素にも寄与する新技術の開発経緯を聞いた。

酒井 亨(會澤高圧コンクリート 常務取締役)
手に持つのが今回開発した自己治癒コンクリート〈Basilisk〉に配合されるバクテリアとその餌だ

バクテリアがコンクリのひびを修復

會澤高圧コンクリートは、北海道苫小牧市に本社を置く創業85年を超えるコンクリートメーカー。生コン・プレキャスト製造とこれらを用いた基礎地盤事業を柱に据える。北海道新幹線車両基地や札幌駅など大型インフラ事業を手がけつつ、常に最新技術を現場に実装してきた。

同社が量産技術を確立し昨年11月より生産を開始した〈Basilisk(バジリスク)〉は、ひび割れに代表されるコンクリートの損傷を、バクテリアの代謝機能を活用し自動的に修復する"自己治癒コンクリート材"。いわば人の傷口が自然治癒するようなもので、コンクリート劣化の大きな原因となるひび割れを初期の段階で修復することで建造物の長寿命化につなげる。

自己治癒するコンクリート〈Basilisk(バジリスク)〉の使用前後。ひびが入り漏水が起きている箇所(左)が、時間経過とともにコンクリ内のバクテリアが増殖、排出する炭酸カルシウムでひびが埋まっている(右)

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