アジアの懸け橋になり、世界にインパクトを与える起業家を輩出
起業率が全国1位の沖縄県で今注目されているのが、飲食業やIT関係など、2019年度だけで60人もの起業家を輩出した沖縄市コザの創業支援施設「Startup Lab Lagoon(スタートアップラボラグーン)」だ。Lagoonの事業と将来構想について、同施設代表の豊里氏に話を聞いた。
飲食業やIT関係など
60人の起業家が誕生
沖縄市コザの商店街・一番街にある創業支援施設「Startup Lab Lagoon(スタートアップラボラグーン)」(以下、Lagoon)。2016年に内閣府の「地方創生加速化交付金」を活用して前身の「スタートアップ・カフェコザ」が誕生し、2019年に「Startup Lab Lagoon」と名称を変えてリニューアルオープンした。Lagoonは沖縄市からの委託を受け、これまでに県内外から起業家やエンジニアを招いたイベントを100回以上開催。飲食業やIT関係などで、昨年の実績で60人の起業家を輩出している。
「Lagoonは珊瑚礁の群生を意味します。互いに重なり合いながら豊かな生態系を形成し、人と人が共創して新たなイノベーションが起こる社会インフラを目指す、という想いが込められています」とStartup Lab Lagoon代表の豊里氏は語る。
「Lagoonでは主に創業支援、ICT人材育成、ものづくり支援を手がけています。そしてDiversity(多様性)、Co-Creating(共創)・Challenging(挑戦)を軸に、起業家の想いに寄り添い、伴走しています。このコザは、戦後起業家精神あふれる先代が築いてきたまちです。ここから、地域社会と世界にインパクトを与える起業家を輩出し、スタートアップエコシステムを広げていきたいと思っています」
Lagoonでは、プログラミング講座や起業・創業の相談に応じるサービスに加え、飲食店を開きたい人のために安価にキッチンを貸し出したり、税理士や社労士による出張相談所なども開設している。Lagoonの利用者は年代も属性も多様で、最近はスモールビジネスにチャレンジしたいと訪れる人も多いという。
「沖縄県は起業率が全国1位ですが、廃業率も全国上位です。起業のハードルが低い分、事前の創業計画や準備が不十分な場合があります。特に飲食店の場合、参入障壁が低い代わりに、店舗を構えてランニングコストが高くなり、短期的な利益を追求して失敗することがあります。しかし、開業前にここで小さな失敗をたくさん積み重ねてもらうことで、開業後の運用をスムーズにすることができます」
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