フォーモストブルーシール 沖縄ブランド確立を第一に戦略転換

1948年にアメリカ軍基地内で創業し70余年、沖縄を代表するアイスメーカーとして知られるフォーモストブルーシール。昨今のコロナ禍で観光客が減り、同社も大きなダメージを受けたというが、今後の事業展開をどのように考えているのか。荒木社長に話を聞いた。

荒木 定明(フォーモストブルーシール株式会社 代表取締役社長)

古き良きアメリカの魅力と
沖縄文化との融合

1948年に沖縄のアメリカ軍基地内で創業し70余年の間、沖縄を代表するアイスメーカーとして親しまれてきたフォーモストブルーシール。「アイスがもたらす笑顔のために」を企業理念に掲げ、オリジナルレシピをベースに、沖縄の高温多湿な気候風土に合わせて、さっぱりとした味わいの中にもコクがあり、素材の持つ風味を活かしたアイスを提供してきた。

沖縄の高温多湿な気候風土に合わせた、さっぱりとした中にもコクがあるブルーシールアイス

「ブルーシールは、沖縄に駐留するアメリカ軍関係者に牛乳などの乳製品を供給するために設立された企業でした。1963年に基地内から浦添市牧港(現本店)に拠点を移したのが、県民の皆さんに食べていただけるようになった始まりです」と荒木社長は語る。

当時、アイスクリームはかなり高価な憧れの食べ物だったが、移転後には多くの県民が足を運び、沖縄の生活にすぐに浸透していった。

「古き良きアメリカの魅力と沖縄文化との融合こそがブルーシールの魅力であり、ブランド価値の源泉です。この魅力を時代とともに進化させながら、世代を超えて地元沖縄のお客様に『わった~アイス(私たちのアイス)』として愛していただける商品・店舗・ブランドづくりを目指してきました」

現在、直営店を県内で8店、東京・神奈川で2店運営するほか、県内外でフランチャイズ展開も行っている。一時期は日本全国へフランチャイズ展開することを経営方針としていたこともあったが、2013年の新経営方針およびBI再構築に伴い、事業の主軸を県内に戻すという戦略に方向転換したという。

「方針転換の理由は、やはりブルーシールは沖縄で支持されているからこそのブランドで、全国どこでも買えるのではなく、沖縄にしかないブランドであるべきだということです。本土展開によりそれが改めてわかったので、ブランド価値を定義し直しました。今は沖縄での基盤を盤石にすることを第一にしています」

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