創業90年の歴史を持つポーラ デジタル時代の新成長戦略
創業90年の歴史を持つ大手化粧品メーカー、ポーラ。ビジョンに「世界ブランド」の確立を据え、中国を足掛かりにグローバル事業を展開する傍ら、国内では地域との関係づくりを進めている。コロナ禍の今、新たな戦略をどう描くのか。ポーラ初の女性社長に聞いた。
変革を繰り返した90年の歴史
訪問販売事業で成長し、近年はエステサービスや革新的商品の投入など、顧客が求める「美」を様々な角度からサポートするポーラ。2019年に創業90周年を迎え、翌20年1月には国内大手化粧品メーカー初の女性トップに及川氏が就任した。新体制で一歩を踏み出した矢先にコロナ禍で人々の生活は一変したが、「いずれ起こる社会変化が数年早く来ただけ。むしろ全社で対応を考える良い機会を与えられた」と及川社長。振り返れば創業以来、同社の歴史は常に革新の繰り返しだった。
「初の女性販売員が誕生したのは1937年です。京都の事業所に一人の女性が『女ではあきまへんか』と飛び込んできたのが始まりです。以来、女性の就労機会の提供と社会進出を応援し続け、現在は4万人のビューティーディレクター(BD。委託販売契約を結ぶ個人事業主)と、そこから起業した4千人のショップオーナーが活躍しています」
次の転換点は2002年。共働き世帯の増加を受け、訪問販売事業の建て直しを図るために、「新創業宣言」を発表した。「カウンセリング1st」の理念のもと、BDが店舗での販売からカウンセリング、エステまでを行うサロン型ショップ「ポーラ ザ ビューティー」やエイジングケアブランドの開発など、新たな戦略を次々と打ち出した。
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