2020年12月号
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持続可能な地域社会を再構想する

地域はエネルギー資源の宝庫 地産地消が生む新しい価値

秋澤 淳(東京農工大学 教授)

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昨年、大型台風に襲われながらもエネルギー供給を持続できたことで注目を集めたむつざわスマートウェルネスタウンに代表される地域分散型エネルギーシステム。地域自らがエネルギーを生み出し使うことで新しい価値を産み出す可能性が期待できる。

はじめに

2018年に国土強靭化基本計画が見直され、「災害に強いエネルギー供給体制の構築」が位置づけられた。コージェネレーション(以下、コージェネ)や再生可能エネルギーを導入した地域分散型エネルギーシステムは、地域の資源の有効利用と同時に災害に対する強靭性の向上に貢献すると期待されている。

分散型エネルギーシステムと
地域のレジリエンス

昨今の台風や洪水等の被害を受けて、災害に対するレジリエンスが注目されている。以前から地域分散型エネルギーシステムの議論はされてきたが、災害対応性は基本要素の一つと位置づけられる。2019年9月の台風15号によって千葉県の送電線が損害を受け、停電が長期にわたって継続したことは記憶に新しい。それにもかかわらず、地域で独立して電力供給が継続できたエリアがあったことをご存知だろうか。千葉県睦沢町にむつざわスマートウェルネスタウンという地域分散型エネルギーシステムを備えた地区がある。ここでは地元で産出される天然ガスを燃料にしてガスエンジンコージェネが導入されている。発電した電力は道の駅とそれに隣接する住宅団地に供給される一方、ガスエンジンから出る熱は道の駅内の温浴施設で使用される仕組みである。

運営するCHIBAむつざわエナジーでは周囲が停電する状況の中、道の駅と住宅に自営線を通じて電力を供給するとともに、周辺住民に無料で温水シャワーを提供した。800名以上の地域住民の方が来訪したとのことで、地域分散型エネルギーシステムがまさに地域の安全・安心に大きく貢献した事例といえる。

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