フードテックの進化と真価 食は世界700兆円のマーケット

フードのイノベーションは今後10年、20年と続く世界的な潮流――。今、巨大市場である食の分野で何が起きているのか。フードテックの最新トレンドとその可能性について、国内外の動向に詳しいシグマクシス、田中宏隆氏に話を聞いた。

田中 宏隆(シグマクシス ディレクター)

フードテックの全領域で投資が活発化

――フードテック(食×テクノロジー)の世界的な市場動向について、どのように見ていますか。

田中 世界的に見ると、フードテックへの投資は2015年頃から急速に伸びています。しかもフードテックの全領域で投資が活発化しており、培養肉・植物肉などのプロダクト系だけでなく、ショッピング・デリバリー系や調理・飲食系にも注目が集まっています。

例えばショッピング・デリバリー系では、Amazonが米スーパー大手のホールフーズを買収して食品ECを強化していますし、調理・飲食系では、マクドナルドがAIによるパーソナライゼーションを提供する企業「Dynamic Yield」を買収したり、エレクトロラックスが低温調理器具の「Anova」を買収しています。

こうした動きに合わせて、2015年に米国でスマートキッチン・サミットがスタートしたのをはじめ、近年は米国や欧州各国で「フード×テクノロジー」のカンファレンスが急速に増加するなど、グローバルでコミュニティが広がっています。

日本においても、シグマクシスと米NextMarket Insights社が主催し、「食&料理×サイエンス・テクノロジー」をテーマにしたカンファレンス「スマートキッチン・サミット・ジャパン」が2017年から始まっています。

シグマクシスと米NextMarket Insights社が主催する「スマートキッチン・サミット・ジャパン」。講演やセミナーを開催するだけでなく、企業間で取り組みを共有し、新たなコラボレーションが始まる場になっている

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