福岡発、仕事を楽しくする会社 チームのコラボレーションを促進
「楽しく仕事をすること」に徹底的にこだわる会社が、福岡にある。誰もが使え、普段の仕事を楽しく効率的にするヌーラボのコラボレーションツールは、働き方改革を後押しし、いまや国内をはじめ、海外まで大きく広がっている。
「事業開発の発想はシンプルなんです。自分たちが欲しいもの。こんなものがあったらいいな、便利だな、楽しそうだながスタート。特に緻密な戦略などを立てているわけではありません」
そう語るのは、福岡市に本社を置くヌーラボの橋本正徳代表だ。同社は2004年の設立以来、チームのコラボレーションを促進し、仕事の中に"楽しさ"を創出するプロダクトを開発。現在までにプロジェクトを管理する「Backlog」、オンライン上で図を共同作成する「Cacoo」、ビジネス向けのチャットツール「Typetalk」という3つのツールを提供している。ユーザーは国内外に広がり、「Backlog」で100万人、「Cacoo」に至っては300万人という人気ぶりだ。
それに伴い、拠点も日本だけにとどまらず、アメリカ、オランダ、シンガポールなど6ヵ所に構え、外国人やリモートワーカーへの導入も進んでいる。スタッフも現在では国内外に100名以上。右肩上がりで成長を続けている。
自社サービスの開発に特化、
成長の原動力に
ヌーラボが現在のような成長軌道に乗るまでには、1つの大きなターニングポイントがあった。
「以前はソフトウェアの受託開発も行っていたんです。受託と自社開発の両輪で走っていたのですが、それらは必要とされるマインドが根本的に違います。どちらが良いとか悪いとかではないのですが、私自身、受託業務が単純につらくなっていました。幸いに自社のサービスもある程度育ってきたタイミングであり、ここは思い切って自社サービスの開発1本に絞った方が社内の統制も取れるのでは? と思ったんです」
その決断が、後の成長につながった。受託は仕事を受けた段階で予算も仕様もほぼ固まっており、創造的なアイデアよりも、求められたものを確実に期日までに納品することが優先される。一方、自社サービスにはクリエイティビティも重要だ。
「当然、自社サービスはつくっただけではお金にならず、売らなければなりません。そのためには、ユーザーの声を聞き、ニーズをつかんで、それをサービスに反映させることが重要です。また、自分たちのサービスにどれだけの価値があるのかをきちんと言語化して伝えなければなりません。同じソフト開発とはいえ、受託と自社サービスでは視点や考え方が根本的に異なり、自社サービスに絞ったことで、ヌーラボ社員の働き方にも変化が生じました」
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