2019年4月号
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福岡のイノベーション力

世界初の小型衛星 地球観測の新たなデータビジネスを拓く

大西 俊輔(QPS研究所 代表取締役社長)、市來 敏光(同取締役COO)

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QPS研究所(福岡市)は、世界初の軽量・高分解能小型SAR衛星のプロジェクトを推進。技術的にも非常に難しく、世界的にもプレーヤーや少ない小型衛星の領域に狙いを定め、「リアルタイム地球観測衛星ビジネス」の確立を目指している。

コストは従来の100分の1

データビジネスが進化している昨今、地球観測衛星から得られるデータは社会を支えるインフラになっている。とはいえ、現在のほとんどの観測衛星はカメラを使用しているため、夜間や悪天候時には撮影できずリアルタイムでの観測はできない。

この課題を解決するのが、QPS研究所が開発した軽量・高分解能小型SAR衛星だ。その衛星は、天候や昼夜関係なく観測ができ、従来の100分の1のコスト、20分の1の重量が実現されているという。

大西俊輔 QPS研究所 代表取締役社長

QPS研究所は2005年、九州大学の名誉教授陣を中心に設立されたベンチャーだ。社長の大西俊輔氏も九州大学出身であり、学生時代から数々の小型人工衛星開発プロジェクトに従事した経験を持つ。

「地球観測衛星には、光学系であるカメラと電波系であるSAR(Synthetic Aperture Radar、合成開口レーダー)があり、大型と小型があります。すでに光学衛星は大型から小型にシフトしていますが、SAR衛星は大型しかありません。小型SAR衛星の開発は技術的にとても難しいため、世界的にもプレーヤーが少ない領域であり、国内外合わせても主要なプレーヤーは4社、全体でも7、8社しか確認できません(図1参照)。私たちは、このブルーオーシャンに狙いを定め、世界初を目指そうと考えました」

図1 観測衛星をめぐる市場環境

出典:QPS研究所

 

QPS研究所はパラボラ形アンテナを独自に開発し、それをSARに適用したことで、100㎏以下の軽量化を実現。さらに、高度600㎞の上空から地上の車が見えるという高分解能SARを開発した。世界初の小型SAR衛星は、2019年中の打ち上げを予定している。

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