2019年4月号
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5Gのビジネスチャンス

5Gで変わるエンタメ バーチャルタレントの活躍の場が拡大?

古岸 和樹(Candee 代表取締役社長CEO)

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通信速度が現在の100倍になる5G化で恩恵を受ける分野の1つが、動画配信だ。動画視聴を楽しくする様々な演出や利便性を増す機能を、動画と併せて提供したり、バーチャルなタレントの活動のバラエティをさらに増やす、などの発展が期待される。

古岸 和樹(Candee代表取締役社長CEO)

2015年に創業したCandeeは、ライブ動画の制作・配信からビジネスをスタートさせ、今までに2万本以上の制作実績がある。番組を製作し、様々なアプリやSNSを通じて提供する企業向け動画マーケティング支援事業ほか、自社の動画プラットフォーム事業などを展開している。

5Gの商業利用開始により、ビジネスの幅が広がると目されているのが、動画に関連したビジネスだ。Candee代表取締役社長CEOの古岸和樹氏に、ライブコマースやVTuberプロデュースなどの同社事業について、5G化への期待を聞いた。

スマホ動画をライブ配信

Candeeは、ネットの時代のTVに置き換わる動画メディアの展開を目指して設立された。創業時には、「映画、テレビの次のメディアであるネットの動画配信のために、最適なフォーマットとコンテンツ、タレントを作っていこうと考えました」と古岸氏は振り返る。最適解を探すために、IT企業出身者だけでなくTV番組制作経験者も集め、数多くの番組配信で試行錯誤を繰り返していった。「そして、ネットにはライブ配信が最も向いている、ということに気づきました」と古岸氏は話す。

マス向けのTV番組と比べテーマが細分化されているネット動画では、視聴者と出演者がより緊密にやり取りできる。また、Candee設立時にはすでにスマホが普及しており、若年層は動画をスマホで見始めていた。このことから、インタラクティブでスマホ向け、かつコミュニティを形成できるサービスの提供を主なビジネスと決めた。

同社はまた、ライブ配信のマーケティング上の有用性にもいち早く着目していた。2017年に立ち上げたソーシャルライブコマース「Live Shop!」は、ライブ動画配信中に、視聴者が商品を購入できるサービスだ。ネットの双方向性を生かし、配信中にコメント欄などを通じてリアルタイムのやり取りができる。このサービスのメインターゲットは、10代後半から20代前半の女性。当初は、ネット上のインフルエンサーが選んだ商品を仕入れて販売していた。2018年からは自社ブランドを5つ立ち上げている。D2Cとライブコマースの特性を掛け合わせて商品を提供する。

Live Shop!はライブコマース・プラットフォーム化を目指しており、企業向けのアカウント提供も始めたところだ。既に、若い女性をターゲットとするアパレルブランドが、自社チャンネルを開設し、ライブコマースで販売を始めている。

このようなビジネスの現場では、5Gをどう見ているのだろうか。「ライブコマースに限りませんが、動画は通信量を多く使うので、月末になると全体的に視聴数が落ちる傾向があります。そのため番組配信やイベントは、月初や、視聴者が自宅のwifiでアクセスできる夜間に行うなどの工夫をしています。5Gへの移行で、このような配慮は不要になってくるのでは」と古岸氏は話す。

また、動画とともに提供するサービスや、アプリの様々な機能を強化できるのではないかと考えている。ライブ配信の接続を安定的に維持するために犠牲になったアイデアが5Gで復活するかもしれない。「現状でも、実現したい機能は何とかして実現させていますが、飛躍的に自由度が上がると期待しています」と古岸氏は語った。

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