2019年3月号
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庁内イノベーション

デジタルファーストな行政へ 政策パッケージで自治体を促す

月刊事業構想 編集部

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働き方改革が叫ばれ、多くの職場で業務の見直しや効率化、自動化の検討が求められている。国のIT戦略も、政府のデジタル化、データのオープン化を宣言した。窓口手続きのワンストップ化やデータの共有などが、イノベーションのきっかけとなるかもしれない。

様々な技術や、新しい手法を用いて、自治体や地域の仕事の、劇的な効率化・高度化を図ろうという動きが各地で活発化している。資金や人手などのリソースが減少する中、よりよい社会を目指すためには、一層のイノベーションが必要になるのだ。

デジタルファーストな社会へ

紙の書類ベースで進んできた行政の業務を効率化するためには、ICTの思い切った導入が不可欠だ。近未来の、IT化された自治体のイメージは、2018年6月に閣議決定された日本のIT戦略「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」で見ることができる。同計画は、「ITを活用した社会システムの抜本改革」を宣言し、行政サービスの100%デジタル化や、 行政保有データの100%オープン化といった目標を明確に打ち出した。

行政サービスの100%デジタル化では、個々の手続きがデジタルで完結する「デジタルファースト」、一度提出した書類は再提出不要とする「ワンスオンリー」、複数手続きを1カ所で実現する「コネクテッド・ワンストップ」を3原則として推進する。これを実現するために、デジタルを原則とする社会構築の理念を盛り込んだ「デジタルファースト法」案を策定し、国会に提出する計画だ。企業による従業員の社会保険・税手続きのワンストップ化・ワンスオンリー化、相続・引っ越しなどのライフイベント時に必要な手続きのワンストップ化も図る。

このような手続きの簡便化は、2002年の住民基本台帳ネットワークシステムの立ち上げ以前から繰り返し語られてきた。インターネットの普及もあり、利用者のネットリテラシーは向上し、紙の書類への手書き記入に対する不満は高まっている。情報セキュリティが確保されていることを示せれば、デジタル化が一気に進む可能性がある。

行政保有データの100%オープン化では、各府庁保有データの原則公開の徹底や、民間ニーズに即したデータ公開を推進していく。行政が持つデータを民間データと組み合わせることで、住民の暮らしを便利にする新しいサービスが生まれ、経済も活性化すると期待されてきた。オープン化を進めることで、これを加速させる。

既に2018年度に実施された経済産業省の「小規模自治体におけるオープンデータを活用した事業機会創出に関する調査研究」では、道路台帳・道路附帯物情報など、事業化ニーズが高い道路関連データのオープン化について、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)と静岡県内の4市1町が共同で検討。自治体間、自治体と事業者間の意識共有を図り、2019年度以降も活動を続けるべくアクションプランを策定している。

また同計画は、自治体に対しては「地方デジタル化総合パッケージ」を提示し、地方のデジタル改革を加速するとしている(左図参照)。RPA導入による自治体行政の効率化や、クラウド導入促進など、自治体によっては既に着手済みの施策も含まれている。

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