2019年2月号
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地域特集 岡山県

国産ジーンズ発祥の地 「畳」を楽しい成長産業へ導く

髙田 幸雄(高田織物 代表取締役)

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生活様式の変化で需要が減少傾向にある畳。そのような中、畳縁(たたみべり)メーカーの髙田織物は、今までにないアイデアで逆境を乗り越えている。ジーンズで有名な児島地区全体の活性化のキーパーソンでもある同社代表取締役の髙田幸雄氏に話を聞いた。

敷きっぱなしの畳に
「縁」から注目してもらう

明治元年ごろに創業し、繊維業が盛んな児島エリアにあって、細幅織物に特化したメーカーとして歴史を歩んできた髙田織物。大正の関東大震災を契機に畳縁の需要が飛躍的に伸び、同社も昭和の始め頃から畳縁の製造に力を入れるようになる。常に業界の先陣を切って新技術を採り入れて製品の幅を広げ、押しも押されもせぬ畳縁のトップメーカーへと成長を遂げた。

髙田 幸雄(高田織物 代表取締役)

1980年代の後半には、流通面での大きな革新に乗り出した。それまで、畳縁の選択は畳店の一存で決まることが多く、工務店にも家の持ち主にも「選ぶ」という概念がなかった。しかし、髙田織物は、販売時にデザインを選んでもらうことで、自社製品の差別化のみならず、畳関連商品全体の高付加価値化に貢献しようと試みたのだ。

「全国生産の80%を占める倉敷市の畳縁は重要な地域資源であり観光資源ですが、残念なことに畳縁が一般消費者に意識されるのは畳替えの時くらい。一生に数回あれば多いほうでしょう。業界内でも、付属品という扱いで、畳縁そのものの価値を問われるようなことはなかったけれど、それでは商売として面白くないですからね。社長になってからは、遊び感覚でオリジナル商品をつくるようになり、少しずつ面白くしていきました」と、髙田氏は振り返る。

近年は、「ハローキティ柄」などライセンス商品も大ヒットを飛ばし、国内での流通だけでなく、日本古来より伝わる「和の素材」として海外に紹介できる商品の開発も進めている。また、畳縁を用いた小物や、畳縁自体を細幅織物の“生地”として手芸愛好家向けに販売するなど、新たなビジネスを展開。その代表的な商品が、祝儀袋「縁結びの神様」だ。畳縁の「縁」は、縁起物の「縁」であり縁結びの「縁」でもあるということで、えにしを広げる思いを込めた祝儀袋にはピッタリだとの発想から、水引の折り畳み部分にしおり状に加工した畳縁を挟むデザインが誕生した。古典的な柄からモダンな柄まで全60種類をラインナップし、相手に合わせて選ぶ楽しみも提供する。

水引の折り畳み部分にしおり状に加工した畳縁を挟んでいる

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